冷間鍛造金型部品ピン・パンチ及び周辺部品の製作
アジア・ヤマシタワークス
不出の技術で「磨き」をかけた特注品
高品質・高寿命の金型部品
自動車用金型に組み込むピン・パンチなどの金型部品で名を馳せる、「アジア・ヤマシタワークス」。大量生産の規格品では対応が難しい形状を実現し、特注品の製造を得意としている。
同社最大の特徴は、「折れ」や「割れ」といった不具合を防ぎ、製品に強度を与える「磨き」にある。門外不出の技術で磨かれたピン・パンチは高品質・高寿命で、他社製品と比べると3〜4倍の作業量に耐えうる。取り付け作業、製品の品質安定化、在庫リスク、仕入れ間隔の効率化を図り、生産性向上にも大きな力を発揮。特急品にも対応可能で、納品後のメンテナンスや細かな調整にも現場で対応するため、現地調達先を求める日系企業には非常に心強い存在だ。
同社代表の山下徹也氏は、「当社の金型部品を使った製品は、仕上がりも高品質です」と自信を覗かせる。一社一品といった精密さを求められる現場で、人材育成の面でも多大な苦労を伴ったというが、現在サムットプラーカーン工場には、日本本社と変わらぬ品質を提供するローカルスタッフ35人を抱える。設計から調整まで、全ての業務をローカルスタッフだけで担えるという。
創業当初から販売部門を持たず、高い技術力と品質で発展して来た同社に顧客からの信頼は厚く、さまざまな分野で引き合いが多いことも、そのブランド力を物語る。今後、医療分野にも積極的に打って出たいと語る山下氏。日本の産業技術の結晶は、異分野でも花開くに違いない。
- ①様々な技術を複合し、長寿命・高精度を供給できるよう研究されたピン・パンチ・ダイ。コーティングのニーズにも細やかに応じる
- ②多くの賞を獲得し、同社の代名詞ともなった「AERO LAP」は、研磨剤を吹き付けるだけで熟練工同様の研磨を実現する
- ③高い技術力を身につけるべく、ローカルスタッフが日々切磋琢磨
- ④日本本社で売上の約4割を占める製薬ピン。タイ市場にも攻勢をかける
※この情報は2017年10月現在の取材を元にしています