タイ 日通グループ
世界最大級のグローバル総合物流
“ONE 日通”始動!
ASEANで物流の雄が動き出す
全世界44カ国、698拠点のグローバルネットワークを持つ“世界日通”が、新たなテーマ“ONE日通(ONE NIPPON EXPRESS)”を掲げ、さらなる挑戦を仕掛けている。8事業体で構成するタイ日本通運グループは、昨年、中核会社のタイ日通と日通ロジスティクスタイランドが、それまですみ分けしてきた航空貨物、引越し、小口貨物、海運、倉庫・ロジスティクス、自動車事業(クロスボーダー)の窓口を一本化。来年1月にはさらに踏み込み、両社を同じビル内に集合。オペレーション統合を図るという。
「すでに窓口が一つとなり『利便性が高まった』とお声を頂戴していますが、次は内部の連携を図ります」(日通ロジタイ田沢一裕MD)。「地方拠点では、両社の専門スタッフが常駐し、現場対応もスムーズになります」(タイ日通榎田弘社長)。また今年10月には、タイ投資委員会(BOI)の優遇措置が受けられる制度「国際地域統括本部(IHQ)」を活用。シンガポールに設置するASEAN地域統括会社の一部業務をタイに移行したという。さらに、アマタナコン工業団地内に新倉庫を建設中。来年8月稼働を目指す。
一方、タイを拠点にCLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)をつなげる経済回廊を使ったクロスボーダー輸送では、日系初のミャンマー・ミャワディに拠点を設け、社員(通関士)を常駐させる。「タイと同国を結ぶ最重要拠点となりますから」(田沢MD)。他社に先駆ける戦略は、まさに日本が誇る物流業界の雄としての使命なのだろう。
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- ①サービス面で縦割りの弊害をなくし、スムーズかつ、作業効率を高める
- ②新倉庫は、敷地7万2000㎡、建物延床面積3万7000㎡。完成すればタイ国内12カ所、総面積15万㎡を誇る
- ③「約500社の日系企業が入居するアマタナコンでのサービス強化を図るとともに、レムチャバン港(倉庫)とスワンナプーム空港(同)やバンコク周辺(同)の中間地点に設置することで、新たなサービスや利用価値が生まれるでしょう」と語る榎田社長(左)と田沢MD