【タイ進出動向】アドバンスト・メディア、音声認識技術が部門賞受賞 他

経済成長を続けるタイで、躍動する日系企業の“いま”をトピックで紹介。今週は、アドバンスト・メディア、音声認識技術が部門賞受賞のニュース他3本。

音声認識技術が部門賞受賞。タイでは初めてのサービス
アドバンスト・メディア

「タイICTエクセレンスアワード2015」の受賞の様子(TMA提供)

「タイICTエクセレンスアワード2015」の受賞の様子(TMA提供)

 

タイ経営者協会(TMA)が主催する選考会「タイ情報通信技術(ICT)エクセレンスアワード2015」がこのほど開催され、イノベーションプロジェクト部門賞に音声認識システムを手掛けるアドバンスト・メディア(東京都)のタイ子会社AMIVOICE THAI CO., LTD.(アミボイス、本社バンコク)が提供するコールセンターサービス「MARI(マリ)」が選ばれた。マリは音声認識、自然言語処理、音声対話技術が一体となったコンピュータ処理サービスで、利用料金や支払残高などの問い合わせに、顧客を待たせることなく機械が音声で直接回答するのが最大の特徴。タイでは初めてのサービスとして、注目を集めていた。
タイ通信大手トゥルー・コーポレーション傘下の携帯通信会社トゥルー・ムーブ内に設置されたコールセンターで先行導入され、これまで検証が進められてきた。第3者機関による顧客満足度調査で80%以上のユーザーからリピート評価を得たほか、問い合わせの60%がマリのみで解決できているという。こうした信頼性と安定性が高い評価となって、今回の受賞につながった。
アドバンスト社は2008年にタイ現地法人を立ち上げた後、14年にはトゥルー傘下のコールセンター企業トゥルー・タッチと合弁会社トゥルー・ボイスを設立。今後はグループ内のインターネット接続サービスや有料テレビ放送などのコールセンター窓口にも順次、活用・拡大していきたいとしている。また、トゥルー以外にも大手航空会社や金融・保険会社などから問い合わせが相次いでいるといい、同社では他業種や近隣諸国への進出も視野に入れるとしている。


 

8/11 バンパコンに第2物流センター
横浜冷凍

冷蔵冷凍倉庫業の横浜冷凍(横浜市、ヨコレイ)は11日、現地連結子会社タイヨコレイを通じて、チャチューンサオ県バンパコンにある物流センター施設内に「バンパコン第2物流センター」を竣工したと発表した。鉄筋4階建てで、延床面積は1万8115㎡。冷蔵収容能力は2万3153トン。国内最大規模となる約583kWの発電能力を持つ太陽光発電システムを導入、自然冷媒のアンモニアと二酸化炭素を用いた高効率自然冷媒冷凍機を採用したほか、庫内照明をLEDにするなど環境にも配慮した。第2センターの稼働でタイヨコレイの保管収容能力は9万6000トンとなった。コールドチェーン需要が増していることから増設を決めた。


 

8/11 最短4日、中国・タイ間に新たな陸路サービス開始
日本通運

日本通運は11日、中国・昆明とタイ・バンコクを結ぶ陸路チャーター輸送サービスを7月1日から開始したと発表した。昆明で40フィートコンテナに積み込み、中国/ラオスで通関後、タイ日通の車両にコンテナごと積み替え、ラオス国内を通過。一度もコンテナを開けずにバンコクまで輸送する。従来の海上輸送では2週間以上かかっていた昆明〜バンコク間を最短4日間に短縮できる。また、荷物の積み替え作業がなく、ダメージリスクの低減にもつながるという。


 

8/13 タイ発電公社向けガス開閉装置受注
三菱電機

総合電機メーカーの三菱電機(東京都)は13日までに、タイで発電送電事業を担当するタイ発電公社(EGAT)から、アユタヤ4変電所とチェーンワタナー変電所向けに、500kVのガス絶縁開閉装置を受注したと発表した。2013年に納品したワンノイ発電所ブロック4に次いでの受注。来年から順次出荷を開始し、翌年からの運用開始を目指す。ガス絶縁開閉装置は、発電所や変電所で電力系統の遮断および接続に使用される機器で、高い信頼性と安定性が要求される。タイでは経済成長に伴い、一貫して電力需要が増していることから、同社では今後も新たな受注獲得を目指す。

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