経済成長を続けるタイで、躍動する日系企業の“いま”をトピックで紹介
タイにビジネスビューローを設置 カンタナ・グループとの連携強化
テレビ朝日
カンタナ・グループ主催の「タイランド・コミコン2015」発表の様子。テレビ朝日も参加する（カンタナ提供）
民放キー局のテレビ朝日（東京都）はタイで事業提携しているメディア複合企業「カンタナ・グループ」との関係を強化し、さらなる収益構造の構築を図ることなどを目的に、このほどバンコクに営業拠点「ビジネスビューロー」を開設する方針を固めた。当初は駐在員事務所扱いとなるが、今後5年以内の現地法人化を視野に入れ、取り組みを加速させる方針だ。
ビジネスビューローはビジネス街の中心部高架鉄道BTSサイアム駅周辺になる見通し。すでに物件の選定に着手しており、7月までには本格的な事業に着手する。同局のアニメ番組などはタイを含む18の国と地域で放送されており、番組販売実績も右肩上がり。政府の「クールジャパン戦略」などの後押しもあり、ここで一気にアジア市場を席巻したいとする。
まずは、カンタナ・グループが4月30日から5月3日までバンコクで開催するアニメイベント「タイランド・コミコン2015」に参画する。アイドルグループの出演の調整や、同局の看板番組「クレヨンしんちゃん」関連グッズの展示、「新日本プロレスワールド」の宣伝ブースの設置などを行う。近く、タイを拠点にインドやその周辺国などでも自社コンテンツの放映・展開や関連グッズの開発・販売を進めたい考え。すでに、インドでは現地のテレビ放送事業会社「ZEEEntertainmentEnterprisesLimited」とビジネス協定の締結を終えている。
カンタナ・グループはタイに拠点を置くメディア・コングロマリット。テレビ、映画、教育の3部門を柱に事業展開しており、関連企業は約20社。7つの衛星チャンネルの運営に参加している。ベトナムやミャンマー、カンボジアなど東南アジア全域に強い影響力を持ち、小売、IT、VODプラットフォーム事業も手掛ける。
4/16 アソークにソラリアホテル建設
西日本鉄道
西日本鉄道（福岡市）は14日、バンコクのアソーク交差点角の約1万6000㎡の土地に、同社が展開するホテルブランド名を付した「ソラリア西鉄ホテルバンコク（仮称）」を建設すると発表した。韓国ソウルに続く海外2号店。2016年に着工し、18年の開業を目指す。ホテルは地上20階建て、客室は約250室を予定。総投資額は約60億円を見込む。年間150万人にも及ぶ日本からのビジネス・観光客の受け入れを目指す。水回りを区分するほか日本食の提供を徹底し、日系ブランドを前面に提示する方針だ。
4/15 販路開拓のため現法設立へ
アートネイチャー
かつら製品等のアートネイチャー（東京都）は15日の取締役会で、タイで同社製品等を販売するための現地法人ARTNATURE THAILAND Co., Ltd.（仮称）を設立することを決議した。設立は6月中旬を予定する。資本金は200万バーツ（約700万円）。同社のシンガポール現地法人が49％出資するほか、タイのコンサルティング会社2社が残りを出資する。経済成長が続くアセアン市場の拠点タイに現法を置くことで、きめの細かい販売サービスが展開できると判断した。
4/10 タイ初のネット証券が誕生へ
SBIホールディングス
SBIホールディングス（東京都）は16日、タイ証券取引委員会から、タイで初めてなるインターネット専業証券会社のライセンス交付を受けたと発表した。基本承認を受けたのは、同社とタイの大手証券会社フィナンシアサイラス証券が設立した合弁会社SBI Thai Online Securities Co., Ltd.。SBIは55％を出資する。営業開始は今年秋を予定。株式取引やデリバティブ取引などのサービスをインターネットを通じて提供する。タイには110万以上の証券口座があり、タイ証券取引所には700近い銘柄が上場するなど取引が盛んになっている。
