経済成長を続けるタイで、躍動する日系企業の“いま”をトピックで紹介。今週は、日タイイベンドで、ソムキット副首相が出席のニュース他3本。
「日系企業がタイ進出できるよう恩典を厚く」 日タイイベンドで、ソムキット副首相が出席
お互いフォーラム
日本とタイの中小企業の連携強化を目指すタイ工業省所管の公益法人「お互いフォーラム」は22日、ビジネス形成を目指す国際会議「お互いコンクレーブ in バンコク」を開催した。
初日となった同日は、当初出席予定だったプラユット暫定首相の代役として、 経済担当のソムキット副首相が出席した。 佐渡島志郎駐タイ大使をはじめ、在タイ日本人約500人が参加。同副首相は「タイには、1970年代から多くの日系企業が進出している。これまで2度の大きな進出の波があったが、今後、3回目の波がやってくるだろう」とした上で、そのためにタイは、「これまでの労働集約型からイノベーション関連の投資優遇策を打ち出す」と表明。すでに発表されつつある、地域開発を育てる産業クラスターによる外国企業の投資を推進させる。また、タイ政府が進める研究開発部門の誘致については、「優秀な研究者には、所得税の免除や永住権を付与する検討もしている」と明かすとともに、10月中旬~11月に日本を訪問するとした。お互いフォーラムは、2011年に起きた東日本大震災とタイ大洪水を契機に発足。今年6月には、タイ工業省所管の公益法人となった。ちなみに、バンコクでの開催は今回ではじめて。2日目となった23日は、日タイ企業約1000人が参加。オンリーワンの技術やノウハウを持つ日本企業16社が「イノベーション・サムライ」としてプレゼンテーションを行った。
9/18 研究開発の新技術棟を建設
富士通ゼネラル
富士通ゼネラル(川崎市)は18日、タイで業務用空調機(エアコン)の研究開発を行うための新技術棟を、東部チョンブリー県にある生産工場の隣地に建設すると発表した。用地取得も含めた総投資額は約20億円。既に着工しており、来年5月の竣工を予定している。3階建てで総床面積は約1万㎡。200人以上の技術者が収容可能で、最新の試験設備も導入する。建物を空調機製品の実証試験場として位置付ける。商品力の増強が目的で、輸出する海外諸国のニーズに合った製品作りや環境や省エネに配慮した取り組みも強化。現在約80人体制の研究開発人員は順次増員する。
9/24 タイ生産工場の一部を合理化
遠藤製作所
ゴルフクラブヘッド製造等の遠藤製作所(新潟県)は24日までに、タイにある連結子会社ENDO THAI CO., LTD.のメタルウッドヘッド生産工場を合理化すると発表した。今後、同生産は自社独自ブランドの「エポンゴルフ」にできるだけ集約し、相手先ブランド生産(OEM)は縮小する。一部ラインの休止や人員の調整も行う。海外廉価品のシェア拡大などによる受注の減少が主な理由。一方、もう一つの主力だったアイアンヘッド生産については、製品開発力の向上とコスト削減を図りながら、引き続きOEM生産を実施していくとしている。今回の合理化に伴う減損損失や退職加算金などについては第2四半期で特別損失として計上する。
9/25 セントラルワールドにタイ1号店
ABC Cooking Studio
料理教室を展開するABC Cooking Studio(東京都)は25日、セントラルワールドプラザにタイ1号店をオープンした。バンコクスタジオではクッキング、ブレッド、ケーキ、和菓子などフルラインサービスを展開。日本食のほか、タイ料理のレッスンを行うことも発表した。櫻井稚子代表取締役社長は「会員の比率は、タイ人9割、日本人1割を想定している。今後タイ国内に10店舗程度の出店を目指す」と意気込んだ。