経済成長を続けるタイで、躍動する日系企業の“いま”をトピックで紹介。今週は、東急が手がける1号物件で内覧会、日本品質を提供する賃貸住宅のニュース他3本。
日本品質を提供する賃貸住宅。東急が手がける1号物件で内覧会
東京急行電鉄
東京急行電鉄(以下東急)とタイ消費財大手のサハ・グループの合弁会社「サハ東急コーポレーション」が、タイ東部チョンブリー県シラチャーに建設する日本人駐在員向け賃貸住宅「ハーモニック レジデンス シラチャ」のショールームが14日、オープンした。
同物件は、東急が田園調布や多摩田園都市などの街づくりで培ったノウハウを生かした、24時間セキュリティによる安全性の確保、入居者の各種ニーズに応えるフロントサービスを持つクラブハウスの設置、歩車分離の徹底や緑豊かな遊歩道の整備などが特徴。
ファミリー層に十分な広さの2LDK(122㎡)と3LDK(122㎡ ~139㎡ )を用意し、価格も周辺相場と同水準の59,400~77,500バーツ(VAT・サービス別)に設定。近隣には、日本人幼稚園、日本人学校のほか、サハグループが手掛けた商業施設「J-Park」やスーパーマーケットなどがあり、生活利便性が高い。
オープンに先駆けて開催されたメディア向け内覧会では、2LDKを紹介した。室内は、白と木目調をベースとした清潔感あふれるインテリアで統一。液晶テレビ、ソファ、ダイニングテーブル、乾燥機付きドラム洗濯機といった家具家電を標準装備した。日本人向けということもあり、バス・トイレ別で、脱衣所とバスルームのスペースを大きく確保し、日本と同等の浴室環境を整えた。また、収納スペース(納戸)を階段下、玄関前、2階と3ヵ所に設けたほか、キッチンまわりも、機能性や収納性に優れたLIXIL製オープンキッチンを採用している。
同社国際事業部の中村氏は「家族の絆をコンセプトにしました。家族と過ごす時間を大切にできる空間作りを心がけました」と話す。
8月14日から予約受付を開始し、12月から2016年9月まで3期に分けて順次、入居を開始する予定だ。
8/18 「ネオ幸楽苑」ブランドを新たに展開
幸楽苑ホールディングス
ラーメンチェーンの幸楽苑ホールディングス(福島県)は18日、海外店舗の新しい基幹ブランドとして「NEO KOURAKUEN(ネオ幸楽苑)」を立ち上げると発表した。ノンタブリー県のセントラルウエストゲート内に第1号店を出店、28日から営業を開始する。10月には東部シラチャーに2号店の出店を計画するほか、新ブランドの動向を見据えながら既存店の改装も視野に入れる。
8/19 アユタヤにASEAN初の高機能生産工場を稼働
帝人
帝人(大阪市中央区)は19日、タイ現地法人テイジン・コーポレーション(タイランド)が、アユタヤ県に高性能・高機能繊維「新規メタ系アラミド」の生産工場を稼働させたと発表した。燃えにくく、消防服や作業服といった防護服に使われ、後染めもできる新素材「テイジンコーネックス・ネオ」を年間2200トン生産する。日本や欧米のほか、アジア、中東などの新興市場にも輸出。同社によると、ASEANでの高機能繊維の本格生産は世界で初という。
同日、バンコクで記者会見した鈴木純社長は、「弊社のタイ進出は古く、約50年の歴史がある。基盤もあり、今後も生産能力を増強させる計画がある」とさらなる事業拡大について明かした。
新工場は、アユタヤ県バンパイン工業団地に建設。敷地面積2万2985㎡、総投資額は約45億円。従業員約70人。2017年までにフル生産体制を目指す。
8/20 下着素材生産会社をタイに設立
ワコール
下着メーカーのワコール(京都市)は20日までに、タイで合弁を組む消費財大手サハ・グループ傘下の子会社から、下着用生地(素材)の生産や染色事業などを取得し、新たにサハと設立する合弁2社に引き継がせると発表した。サハとの提携は継続するが、出資は両社ともワコールが過半を占める。