経済成長を続けるタイで、躍動する日系企業の“いま”をトピックで紹介
「キムチの素」がタイ初進出!タイ人客向けに減塩タイプも投入
桃屋
海苔、佃煮などの食品メーカー桃屋(東京都)は、在タイの食材サプライヤーBe Koon Thailand Co., Ltd.と代理店契約を結び、タイ市場に本格参入することを決めた。投入するのは、看板商品の「キムチの素」。タイ人向けに30%減塩した「減塩タイプ」も新たに開発し、2種類のキムチの素で浸透を図る。同社の中国工場から出荷する。当面は、日系の飲食店やタイ人が経営する日本食レストランなどをターゲットとし、1.5リットル入りの業務用タイプを提供する。各種試食会の開催や展示会などへの出展も積極的に行い、知名度を上げていくという戦略だ。
タイ市場への進出は、2年ほど前に検討を開始した。その結果、「圧倒的な日本食料理店の数」(担当の庄司忠司中国法人副社長)の前に可能性があると判断、本格参入を決めた。タイ保健省食品医薬品局(FDA)の認証はすでに2014年に取得済。15年の販売目標は月間で1.5リットルタイプ600本(100ケース)とする。当面は代理店を通じて販売を行い、タイへは出張ベースで事業展開をしていくとしている。将来の駐在員事務所設置や現地法人化は未定。
同社のキムチの素の最大の特徴は「1時間で漬けられるという手軽さ」(庄司同副社長)。ボトルタイプのため劣化を気にすることなく、サラダなどのドレッシングにも応用可能な利便性も人気の秘訣という。タイ市場で流通している同様の調味料と比べても糖分が少なく、鮮やかな赤色が料理を引き立てる効果を持つという。1月19日と20日にはバンコク都内の料理店で、きのこ販売でタイ進出を進めるホクト(長野県)と共同で試食会を開催。多くのタイ人料理人らにコラボ料理を振る舞った。
【写真上】試食会でキムチの素の商品説明を行う庄司忠司中国法人副社長(1月20日、バンコク都内で)
1/23 販路拡大目指してタイで子会社設立
三光産業
総合印刷物メーカーの三光産業(東京都)は23日、国内市場が縮小していることから、得意先企業が進出を続けるタイに子会社を設立、新工場を建設すると発表した。
新会社はSANKO SANGYO (BANGKOK) CO., LTD.。資本金は2,000万バーツ(約7,000万円)で単独出資。同社は自動車や家電製品などに使用する接着剤付きラベルが主力だが、ここ数年は市場の縮小とともに厳しい経営を迫られていた。新工場はバンコク北郊に建設の予定で、低迷しているマレーシア事業所にも生産委託して稼働率を高める方針という。
1/26 ジュエリー工場を1.5倍に増床へ
桑山
貴金属・宝飾品製造卸の桑山(東京都)は26日までに、バンコク東部にある同社の完全子会社クリスティ・ジェム社で工場の増床工事に着手したことを明らかにした。
7月完成の予定で、施設面積は従来の5153平方メートルから計7919平方メートルへと大幅に増える。これに伴い生産能力も上昇、最終的には50%増を見込んでいる。生産増加分は、日本のクリスマス商戦や需要が拡大する東南アジア市場、回復基調の北米市場に投入する。既にタイ政府から税制優遇制度の適用も受けている。
1/30 チルドカップコーヒーをタイで販売
森永乳業
乳製品メーカーの森永乳業(東京都)は30日までに、同社が日本国内で製造するチルドカップコーヒー「マウントレーニア」の販売をタイ市場で開始したことを明らかにした。
通常の「カフェラッテ」と「エスプレッソ」タイプの2種。タイの乳業大手ダッチミル社に販売を委託した。2015年の売上を350万本、売上総額は1億7,500万バーツを見込んでいる。