常夏の国・タイ。バンコクは高温多湿であり、 いつ夏バテ状態にもなるとも限りません。 それに加え、慣れない海外生活や仕事のストレスなど、 体調管理がとても重要になります。 バンコクで体験できるちょっと変わった健康法(ハイジーン)。 あなたのカラダにもいい変化が現れるかもしれません。
タイと言えばタイシルクが有名。シルク(絹)はカイコの繭から取り出した天然素材ですが、そのカイコの餌はクワ(桑)の葉っぱです。
実は、クワというのは、葉から実、枝、根にいたるまで、漢方薬として使われるほど栄養価の高い植物。そこで今回は、このクワを健康食品としてご紹介したいと思います。
クワは英語でマルベリー(Mulberry)。その歴史は古く、日本でも鎌倉時代から不老長寿の薬として伝えられていたそうです。クワの葉を使ったクワ茶は、その万能効果から“神仙茶”と呼ばれ、養蚕の盛んな地方を中心に愛飲されていたとのこと。
クワ茶は、咳止めや利尿効果のほかにも糖尿病を予防・改善したり、記憶力向上や精神を安定させたりするのに◎。また、便秘の解消、ダイエット、新陳代謝を活発にしてくれるなどの効果があるということです。
現代人の生活は、添加物やタバコの煙、大気汚染、ストレスなどにさらされ、活性化酸素を発生しやすいものですが、クワ茶には抗酸化作用成分が多く含まれているそう。また、実の方にも、ポリフェノール、アントシアニン、フラボノイドなどの成分が含まれていて、こちらも高い抗酸化力があります。さらに、眼精疲労や血流改善、抗炎症作用、抗アレルギー作用があり、花粉症の症状が緩和するほか、生活習慣病の予防などにも効果があるとのこと。木いちごに似ていて、そのまま食べると酸味が強いため、ジャムでいただくのがオススメ。
タイでは、大手スーパーなどでクワ茶やクワの実ジャムが購入可能。忙しい仕事の合間の飲み物をクワ茶に変えたり、朝食のパンにクワの実ジャムを塗ったりと、普段の生活にぜひ、取り入れてみてください。
【Profile】
クリスチーネ剛田。世界各地を放浪の末、2009年からバンコクに居を構える。長年の長旅の疲れか、あるいは単なる老化なのか、不定愁訴が現れはじめたため、日々健康を求めてバンコクを徘徊する40代主婦