週刊ワイズで取り上げた【タイローカルニュース】注目をピックアップ。これさえ読めば、タイの“今”がわかる!?
今週は、代理出産保護法案が通過されたニュースから。
代理出産保護法案が通過
立法議会可決で施行へ
日本人男性によるいわゆる「代理出産問題」をきっかけに、審議が進められてきた代理出産から生まれた子どもを保護する新法について、立法議会の第3読会は2月19日、160対2の賛成多数で法案を可決。今後、本会議に回付され、可決をもって施行される。
法案では、代理母と契約を結ぶことができるのは、タイ人夫婦か、夫か妻か一方がタイ人である場合のみに限定される。さらに後者については、婚姻後3年以上が経過していることが条件。
一方、代理母になれる女性は満25歳以上で出産の経験がある場合に限られる。
昨年発覚した日本人男性をめぐる代理出産では10数人の子どもが生まれ騒動となったが、今後はこうしたケースは全面的に法律で禁止される。(19日=ポスト・トゥデイ)
【写真上】WiSE WEEKLY MAGAZINE No.415より『タイの代理出産ビジネスの実態』
プラユット首相の経済政策
歴代首相よりも高い評価
バンコク大学は22日、著名な経済学者66人を対象に実施したプラユット暫定政権の「経済政策評価」の結果を発表し、高い評価を得たことがわかった。
それによると、プラユット暫定首相が進める経済政策への評価は5.62点(10点満点)。インラック前首相の4.08点、アピシット元首相の5.12点を上回った。
評価する政策としては、対バーツ政策が6.51点と最も高く、最も低いとされた対GDP成長でも5.19点だった。
暫定首相個人に対する評価は6.62点で、インラック前首相の3.66点と3点の開きがあった。閣僚のうち、次に評価の高かったのはエネルギー省のナロンシャイ・アカラセーラニー大臣で6.07点。
一番評価が低かったのは商務省のチャッチャイ・サーリカンラヤ大臣の5.20点だった。(22日=タイラット)
アジアトップ10に4ヵ所
タイ1位はナイハーンビーチ
ホテルや旅行に関する情報交流ウェブサイト「トリップアドバイザー」は18日、2015年アジアの人気ビーチというランキングを発表した。
トップ10にタイから4ビーチが入った。タイ国内の第1位はプーケット県ナイハーンビーチ(平均宿泊費2,950バーツ/泊、以下同)だった。
2位以下は次の通り。2位クラビー県ライレイビーチ(3,400バーツ)、3位プーケット県カタノイビーチ(3,350バーツ)、4位クラビー県プラナーンビーチ(2,500バーツ)、5位サトゥーン県サンライスビーチ(3,900バーツ)、6位スラーターニー県トンナイパーンノイビーチ(2,350バーツ)、7位プーケット県カロンビーチ(3,350バーツ)、8位プーケット県フリードムビーチ(2,250バーツ)、9位クラビー県ヤオビーチ(2,500バーツ)、10位クラビー県レムトンビーチ(3,300バーツ)。(18日=カオソッド)
アピシット氏ら弾劾手続き
10年の首都騒乱、責任追求
国家汚職追放委員会(NACC)は24日、2010年にバンコクで起きた赤シャツ騒乱時、市民が99人殺された件について、当時警察を指揮していたアピシット元首相とステープ元副首相の弾劾手続きを開始すると発表した。
NACCのウィシャー委員は弾劾について、「今後、2人に弁明の機会を与えた上で決定する」とした。同発表を受けて、アピシット元首相は自身のフェイスブック上に「無罪の証拠を持参し、説明に向かう」と無実を訴えた。(24日=コムチャットルック、25日=カプック)
昨年の少年事件は前年比減
新少年審判制度が機能か
法務省児童・青少年監査・保護局がまとめた2014年少年事件統計で、昨年1年間に18歳未満の少年が起こした刑事事件は3万5969件と、前年の3万6763件から減少したことがわかった。同局のサハカーン・ペットナリン副局長は「青少年対策を盛り込んだ新しい少年審判制度によって、事件が解決されるようになったからではないか」と話した。
それによると、少年による刑事事件で最も多かったのは麻薬などの薬物事件で1万6365件。強盗などの財産に関する事件は7053件、殺人など命と身体に関する事件は3762件だった。薬物事件は前年比835件の増加、その他の事件は前年よりも減少した。
年齢構成では15歳未満が引き起こした事件が前年から半減強の4460件。
逆に15歳以上18歳未満の事件が5000件以上も増加した。(19日=バンコクビズ)
タクシー通報アプリ公開
運賃値上げの判断材料に
運輸省陸運局は20日、タクシーの苦情をリアルタイムで通報することができるスマートフォン(多機能携帯電話)向けアプリケーション「DLTチェック」を公開した。iOS、アンドロイド、ウィンドウズフォンの各サイトから無料ダウンロードできる。運用開始は3月。
利用者は自分の電話番号を入力することで登録可能。タクシーのナンバープレートを記入して評価情報を送る。同省のアーコム・テームピッタヤーパイシット副大臣は「乗客から送ってもらった情報を基に、2回目となるタクシー運賃の値上げの可否を判断する」と話した。(20日=プラシャシャート)
3年後の労働需要3百万人
BOI投資申請増加で
工業省工業経済事務局のウドム・ウォンウィワットシャイ局長は19日、3年後の2017年時点での新規労働力需要は326万8000人で、大幅な労働力不足に陥る可能性があることを明らかにした。2013年からの2年間に、投資委員会(BOI)への投資申請が過去最大規模に膨れ上がったのが最大の要因。
最も労働力不足が深刻となるのは、食品・飲食産業で131万人。次いで繊維産業の88万5000人、電気・電子産業の47万人、自動車・部品産業の43万人、機械産業の17万3000人などとなっている。(20日=マティション)