週刊ワイズで取り上げた【タイローカルニュース】注目をピックアップ。これさえ読めば、タイの“今”がわかる!?
今週は、日本に不法残留するタイ人のニュースから。
日本に不法残留するタイ人、4千人強
入国拒否千人、日本で就労
マネジャーオンラインは、日本に不法残留するタイ人が2014年1月1日時点で4391人、前年同時期に比べ23%増えたことが、日本の法務省の発表でわかったと伝えた。
また、昨年1年間のタイ人の入国拒否者は1000人を超え、過去最高を記録。前年に比べ2倍以上の増加となった。
逮捕されたタイ人女性(39)は「査証(ビザ)免除を使って、日本に入った。日本で仕事ができるようタイ東北部のあるエージェンシーに80万バーツを支払った。(日本で)2〜3年働けば、タイで3階建ての住宅が購入できる」と供述しているという。
不法就労で逮捕されたタイ人は、13年に比べて36%増えている。(13日=マネジャー)
タイ北部で煙害が深刻化
航空機の発着にも支障
天然資源・環境省のダーポン・ラッタナスワン大臣は12日、タイ北部で野焼きによる煙害が深刻となっていることを明らかにした。チェンマイ県、チェンライ県、ラムプーン県、ラムパーン県、パヤオ県、ナーン県、メーホンソーン県の7県で、ターク県のメソッドやチェンライ県のメーサイ市、チェンマイ県のムアン市などでは、大気中の粒子状質物PM10が深刻な状態にあるという。
一方、チェンライ県にあるメーファールアン空港のイッティポン・ブンアーリー空港長は、以前は3000mほどあった視界が最近は半分程度になっているとした。「850mになったら航空機の離発着はできなくなる」と語った。
また、チェンマイ県観光ビジネス協会のポーンシャイ・チットナワサティアン会長は「煙害は観光に影響を与えている。3月の予約は半分以上が延期やキャンセルされた。損失は約20億バーツ」との見通しを述べた。(12日=ポスト・トゥディ)
新線計画に大手財閥が関心
CP、TCC、BTS
プラユット暫定首相は9日、先に明らかにしたバンコク~パタヤ~ラヨーン間とバンコク~ホアヒン間の鉄道プロジェクトについて、いずれも大手財閥でタイ最大のCPグループ、ビア・チャンを傘下に持つTCCグループ、バンコクで都市鉄道BTSを運営するバンコク大量輸送システム社の3社から打診があったことを明らかにした。プラチン運輸相は5月までにルートを確定したいとしている。開発にあたっては、民間資金を活用するPPP方式などが検討されている。
また、同運輸相は過日、日本政府に対し、ターク県メーソッドとムックダーハーン県を結ぶ区間、カーンチャナブリー県プナムローンからバンコク、チャチューンサオ県を経由しサケーオ県アランヤプラテートを結ぶ区間、バンコクとチェンマイ県を結ぶ3つの区間の新線建設計画案を提示したことも明らかにした。(10日=デイリーニュース、マティション)
「国防工業団地」を建設へ
コラートなどが候補地に
タイ工業団地公社のウィラポン・シャイプーム社長は、軍需品を開発・生産するための専門の「国防工業団地」建設に向けた了解覚書(MOU)を国防省との間で3月末にも交わす方針であることを明らかにした。
それによると、工業団地は2000ライ(1ライ/1600㎡)から3000ライを想定。ナコーンラーチャシーマー県(コラート)もしくはロッブリー県が候補地にあがっているという。ウィラポン社長は「建設により海外から輸入されている軍需品を減らすことができる」と述べた。軍需産業に強い企業などを誘致するとしている。(8日~11日=ターンセータギット)
物品税の増税法案を提案へ
対象はタバコとアルコール
物品税局のソムチャーイ・プーンサワッド局長は9日、物品税法の改正法案について、近く財務省が暫定内閣に提案する見通しであることを明らかにした。
物品税の現在の税収は年約4000億バーツ。法改正の結果、1000億~1200億バーツの増税となる見通しだという。主な対象はタバコとアルコールで、消費者の負担は30~40%増えるものとみられる。(9日=ポスト・トゥディ)
犯罪抑止プロジェクト
防犯カメラの導入例が増加
タイ国家警察が進める犯罪抑止プロジェクト「ミラクル・アイ・プロジェクト」を受け、防犯カメラの導入・設置が加速している。銀行などの金融機関のほか一般住宅、金行への設置も進んでいる。
同プロジェクトは2013年に開始。店舗や住宅などに設置されたカメラが不審者の侵入を察知すると、自動的に警察に通報され、10分以内に警察官が現場に駆けつける仕組み。遠隔操作も可能で、家主は戸外にいながらカメラの設定を自由に変更できる。
一方、首都圏警察本部と陸運局は、サイアムタクシー協同組合と協力して、タクシーの車内に同様のカメラを設置していく方針を固めた。カメラはフロント部分とバックミラー付近に装着。運行や車内の様子が3G回線を通じて中央管理所や警察に自動的に送られるという。運転席と客席には「ヘルプボタン」も設置され、トラブル等が発生した場合に直ちに通報されるとしている。同プロジェクトに参加したタクシーには「ミラクル・アイ」のステッカーが貼られるという。(9日=デイリーニュース)
主な原因は飲料
タイ人の砂糖摂取は過多
保険振興政策研究所(HPR)のタクサポン・タンマランシー所長は9日、世界保健機関(WHO)の情報として、タイ人は一人あたり一日に83・6グラムもの砂糖を摂取し、これは平均的な成人の摂取量25グラムの3倍以上に上ることを明らかにした。主な摂取元は、日常的に消費する飲料に含まれているのだという。
同局長は「タイ人にとって食事に含まれる甘みは不可欠だが、今後は健康のために砂糖の量などを管理しなければならない」と述べた。(10日=マティション)
日本人殺害事件は被告否認
共犯との供述に食い違い
79歳の日本人男性が殺害された事件で、バンコク都ラチャダーピセーク通りにある刑事裁判所は9日、調査を行い、二人の被告人が出廷した。
ソムシャーイ被告は、被害者の殺害や遺体遺棄など起訴事実について認めたものの、妻のポンチャノック被告は一切の起訴内容を否認。被害者のATMカードについては生前に渡され、口座から現金を引き出したと供述し、食い違いを見せた。(9日=タイラット)