週刊ワイズで取り上げた【タイローカルニュース】注目をピックアップ。これさえ読めば、タイの“今”がわかる!? 今週は、タイ商工会議所大学が発表した2015年の後半に大きく伸びる市場のニュースから。
今年伸長の市場は「医療」
タイ商工会議所大学調査
タイ商工会議所大学の経済・ビジネス予測研究所は19日、今年後半以降に大きく伸びていくと判断される市場のトップは「医療・健康・美容」だと発表した。市場ごとに今後の伸びを数値化してまとめた。
それによると、今後大きく伸びが予想されるのは、①医療・健康・美容(94.5P=ポイント)②国内ツアー(93.8P)③ホテル・レストラン(93P)④教育(92.4P)⑤保険業(89.1P)の順。
反対にワースト5は、①農業機械(11.4P)②小売・DVDレンタル等(12P)③天然ゴム加工(14.2P)④新車・中古車販売(15.9P)⑤自動車・二輪レンタル(16.4P)だった。(19日=ポスト・トゥデイ)
外国人観光客数が回復
第1四半期は約790万人
観光・スポーツ省のゴーブガーン・ワッタナワラーングーン大臣は、昨年第4四半期以降の外国人観光客が回復に転じ、特に今年になって大幅に増加していることを明らかにした。国別では中国人が圧倒的に多いという。
それによると、昨年第3四半期までの外国人観光客は横ばいが続いていたが、昨年10月からの第4四半期だけで746万人と前年同期から6・96%の増加。バンコクほか、プーケットやパタヤに人気が集まったという。今年に入ってからもこの傾向は続いているといい、1月から3月までの第1四半期は787万6000人。前年同期比23・54%の増加だった。
国別で見ると、観光客の多い順に中国人(約190万人)、マレーシア人(約80万人)、韓国人(約37万人)、日本人(約37万人)。(23日=プラシャシャート)
電力使用量4月下旬最大に
ルーイ県では42.4度
タイ発電公社(EGAT)は21日、同日の電力使用量が今年最大の27万139MW(メガワット)だったことを明らかにした。タイの旧正月ソンクラン明けで工場が一斉に操業を再開したことに加え、高温が続いたことが原因とされ、4月下旬に27万500MWに達すると予想している。ただ、23日以降は台風が発生すると予想されることから、その後の電力使用量は頭打ちとなるものとみられる。
また、EGATは21日に、東北部ルーイ県で56年ぶりとなる42.4度まで気温が上昇したことも明らかにした。同県における統計史上の最高気温は1958年の43.1度。(21日=タイラット)
労働者団体が賃上げ要求
工業連盟は空洞化懸念
労働者の生活向上のための活動を続けているタイ労働者団結委員会(TLSC)のウィラワン・セーティア委員長は20日、国の中央賃金委員会に対し、今年10月以降、労働者の最低賃金を現行の1日あたり300バーツから20%増となる360バーツに引き上げるよう求めていく考えを示した。
タイの最低賃金は2年前に300バーツに引き上げられたばかり。同委員長は引き上げを求める理由について、物価の上昇と、3年間政府が物価上昇に対する対応ができていないことを挙げた。
これに対し、タイ工業連盟(FTI)のスパン・モンコンスティー会長は「賃金の引き上げについては、その時々の経済情勢を考慮しなければならない。また、地域ごとに経済のあり方は異なっており、全国一律での引き上げは現実的ではない」と述べ、基本的には応じられないとの考えを示した。
FTIは、周辺諸国との賃金格差がこれ以上広がれば国内産業の空洞化が進むとして、これ以上の賃金上昇には否定的。政府に対しても慎重な対応を採るよう求めている。(20日=カプック)
SEZ投資は10%減免
首相府報道官が発表
首相府のヨンユット・マイヤラーブ広報担当は20日、暫定政権が進める経済特区(SEZ)政策に関する恩典の概要を発表した。それによると、経済特区に投資する企業は現行20%の法人税が10%に減免されるという。ただし、条件として2017年までの申請に限るなどとしている。
そのうえで同広報担当は、当該恩典について、「経済特区投資をアピールすることができ効果があるだろう」と話した。(20日=デイリーニュース)
元日本政治家の子ら逮捕
偽名で不法滞在の容疑
タイ国家警察と入国管理局は21日、不法滞在の疑いで日本人の姉と弟の2人を逮捕したと発表した。片上尚子容疑者(44)と伸男容疑者(39)は、2011年にタイに入国後、ビザの有効期限が切れているにも関わらず、不法にタイ国内に滞在していたという。伸男容疑者については、睡眠薬を使った昏睡強盗容疑も疑われている。
2人の住まいからは他人名義のパスポートやクレジットカードが発見されており、3年間、偽名で生活していたとみられる。2人にはこのほか、日本に住む日本人男性に対する恐喝の疑いもあり、タイ警察は日本の警察当局に連絡を取って今後の方針を決めるという。2人は故人の元国会議員を父に持つとされる。(21日=タイラット)
ソンクラン、国内旅行増
キャンペーンも実施へ
タイ国政府観光庁のスクリー・シッティワニットマーケティング・コミュニケーション副部長は21日、今年のソンクラン期間中に国内を旅行したタイ人は231万人で、対前年同期の伸び率は約8%と当初の予想値7・25%を上回ったことを明らかにした。同期間の総支出総額は約75億バーツと試算されている。
余暇に拠出する支出が堅調であることから、同副部長は今年6月から9月にかけて、百貨店大手セントラル・グループや商業施設運営ザ・モール・グループと協力して、タイ人や外国人に関わらずタイの民族衣装を着て来店した人向けに、最大80%オフのプロモーション、または割引券をプレゼントするキャンペーンを実施していく考えを示した。(22日=タイラット)
タイ違法漁業にEUが警告
改善なければ海産物禁輸も
タイの違法漁業のあり方を検証してきた欧州連合(EU)の行政機関、欧州委員会(EC)は21日、「違法、無報告、無規制」が改善されていないとして、このままではタイを「違法漁業国」として指定せざるを得ないと警告した。今後、半年に渡ってタイ政府と協議を継続していくが、改められない場合はタイからの海産物の輸入禁止などの制裁措置が発動される。
これに関連して、農業・協同組合省のチャワリット・チューカチョーン次官は、タイはEUに対し年20万トン、金額にして300億バーツの水産物を輸出していることを明らかにし、違法漁業を防止するために漁船の登記と許可証の発行、漁船監視システムの導入と漁業法などの法整備を期限までに進めていくとした。
一方、同省のピーティポン・プンブン・ナ・アユタヤ大臣は、漁業法の改正について、すでに国民立法議会の承認を得ており、現在は法政事務局との協議を継続していると話した。(22、23日=バンコクビズ)
新生児が大幅に減少
結婚後3年で25%が離婚
保健局のポーンテープ・シリワナーランサン医師は、昨年1年間の新生児の出生数が約60万人で、平均の80万人を大幅に下回ったことを明らかにした。さらに、離婚率が増加しており、婚姻後3年が経過したカップルの4分の1は離婚しているとも指摘した。(22日=プラシャシャート)
物乞い規制法施行へ
暫定政権が決定
暫定政権のヨンユット・マイヤラーブ広報担当は20日、公道などで通行人から金銭などの物乞いを受ける行為を禁じる規制法を施行すると発表した。それによると、仕事をせずに他人から財物を受けることを原則禁止とし、警察の許可なく、公共場所で演奏などのパフォーマンスにより金銭を得る行為も禁じられる。(20日=ポスト・トゥディ)
スクンビット24、一方通行に
電線地下化の工事期間中
景観を阻害しているとして、対策への要望が強かったスクンビット・ソイ24通りについて、電力の供給を担う首都電力公社(MEA)と首都圏警察は20日、電線地下埋設プロジェクトを開始すると発表した。工事に伴い、同通りは4月23日〜5月24日の終日と、5月25日〜10月31日の午後10時から翌朝5時までは、ラマ4世通り側からの一方通行になる。(21日=プラシャシャート)