週刊ワイズで取り上げた【タイローカルニュース】注目をピックアップ。これさえ読めば、タイの“今”がわかる!? 今週は、高市総務相、タイ政府と会談のニュースから。
高市総務相、タイ政府と会談
ローミング低料金化が焦点
訪タイした高市早苗総務相は4月30日、バンコクで情報技術・通信省のポーンチャイ・ルチプラパー大臣と会談し、携帯電話通信の国際ローミング低料金化に向けた取り組みなどを加速させるため、情報通信分野で両国が関係を強化することで合意した。会談後、タイ国家放送通信委員会のターコーン委員長は「早ければ2~3ヵ月で結論が出るだろう」と述べ、今後は実施時期と金額が焦点となる。
これに関連して、両大臣は「情報技術・通信の了解覚書(MOU)」を締結。今後、両国間で防災用通信網の整備や電子商取引の拡大に伴う郵便システムの導入などについても協力していくことで一致した。
高市総務相にはNECや富士通、KDDI、日本郵便など民間企業55社の関係者約120人が同行した。プラユット暫定首相とも面会し、タイ政府が進める経済特区への出資についても話題に上ったという。ポーンチャイ大臣は「日本の投資家はタイの投資基準をよく理解しているので問題ないだろう。暫定首相からは、投資を促すため制約条件を減らす話もあった」と語った。(1日=バンコクビズ)
「地震安心して」と声明
首都圏公共事業局局長
バンコク都庁に地震に対する不安が寄せられているとして、バンコク首都圏公共事業局のパッタルット・タットラーノン局長は7日、「地震対応システムの義務づけなど高層建築物への監視を行っているので安心してほしい」とする声明を発表した。
同局長は、過去約70年の間にタイ国内で発生した地震回数のうち、バンコクは6分の1以下であると強調。加えて、2007年に施行されたビル管理法によって、それ以降に建設された高層建築物については地震に対応した免震や耐震のシステム導入がされており、それ以前のものについても同様のシステムを追加するよう指導しているという。
バンコク都内にある建築物のうち1~3階のものは約200万棟、4~7階が約3万6000棟、8~20階が約4000棟、20階以上の高層建築物は736棟あるという。(7日=INN)
関税を一斉調査
異なる税金を一律に
関税局のチャムレーン・ポーティヨード副局長は2日、かねてから指摘のあった税関検問所での運用実態を把握するため、各検問所の関税を一斉調査する意向を明らかにした。すでに一部では実施している。
同副局長によると、例えば高級車を外国から輸入する場合、東部レムチャバン検問所とバンコク港湾検問所では課税される関税が異なっているという。このため、局内に商品検査委員会を設置し、調べることにした。「まずは高級車から実施して、自動車部品や電気製品なども対象とする」と同副局長は話した。(3日=プラシャシャート)
ドル高・バーツ安
連休明け、5年ぶり
カシコン銀行によると、 連休明け5日のドルの対バーツ相場は、4月30日の1ドル32.96バーツに比べ、約0.4バーツのドル高・バーツ安となり、33.30〜32バーツだった。対ドルで5年ぶりの安値となった。
タイ中央銀行が打ち出した資本流出規制の緩和策や、政策金利を0・25%引き下げたことが原因としている。(7日=タイラット)
チェルシーが来タイ
アザール、テリーも
7日、タイサッカー協会が記者会見を開き、イングランドプロサッカーリーグ(プレミアリーグ)に加盟するサッカークラブ「チェルシーFC」が来タイし、5月30日に「タイランド・オールスター」と親善試合を行うと発表した。所属するジョン・テリー、エデン・アザール、セスク・ファブレガスら著名な選手の出場も見込まれている。ブラジル代表のウィリアンとフィリペ・ルイス、けがのためオスカルは来タイしない。
チケットは発売中で、500〜4000バーツまでの6種類。タイチケットメジャーで購入できるほか、当日はチェルシー・ドットコムのウェブサイトにて生中継の視聴が可能。
また、同協会のウォラウット・トンシーンガーム会長は、6月8日にイングランドのレディングFCも来タイし、オールスターチームとの試合に臨む方向で調整が進んでいることを明らかにしたうえで、「7月14日にはリバプールFCも招待できるよう準備をしている」と述べた。(6日=ポスト・トゥデイ、タイPBS、7日=ゴールドットコム)
観光客向け法律サービス
チェンマイで実施へ
北部チェンマイへの外国人観光客が増加し、事件に巻き込まれることが多発していることから、チェンマイ観光ビジネス協会は5月末にも現地の裁判所と協力して、弁護士や通訳を斡旋する「観光客事件調整センター」を開設すると発表した。同協会のポーンチャイ・チットナワサティアン会長は「これでタイの観光イメージも良くなるだろう」と話している。
チェンマイ県では刑事・民事双方のトラブルが多発していた。(5日=プラシャシャート)
地価、都心3.5%増
過去5年で55%上昇
不動産・住宅販売のAREAは5日、バンコク首都圏の地価調査結果について発表した。その結果、2014年の地価は前年よりも平均で3.5%上昇、今年も通年で3%程度高くなる見通しであることがわかった。バンコク都内の地価は昨年までの過去5年間で平均55%も上昇している。
最も地価の高い地区は、商業エリア「サイアムスクエア」がある高架鉄道BTSサイアム駅周辺、チットロム周辺、プルンチット周辺で1ライ(1600㎡)あたり7億バーツ。BTSや地下鉄MRT沿線は軒並み上昇し、BTSシーロム線のサパーンタクシン駅とバンワー駅周辺の地価は前年比14%も高騰。パープル線のバンスー駅とバンヤイ駅周辺の地価も9・8%、ブルー線のフアランポーン駅とバンケー駅周辺も12.4%それぞれ上昇したという。一方、駅沿線で上昇幅が最も低かったのはレッド線のバンスー駅とタリンチャン駅の区間で、1.7%増にとどまった。(6日=デイリーニュース)
タイ国鉄、電気駆動へ
プラチン大臣が表明
運輸省のプラチン・チャントン大臣は5日、エネルギー政策の見直しや地球環境保護の観点から、タイ国有鉄道とバンコクでバスの運行を行うバンコク大量輸送公社(BMTA)の両組織内で、ともに現在のディーゼル機関から電気駆動を採用した車両に変更していく計画があることを明らかにした。早ければ2017年にも、南部ハートヤイとパダンベサール間のルートで鉄道の運行を開始するとしている。
計画によると、32年までには国鉄の全車両がディーゼル式から電気式に変更となる。新車両については購入するのではなく、レンタル方式が検討されている。使用する電気についても既存の火力発電施設等に依拠するのではなく、東北地方で進めている太陽エネルギー発電と風力発電で賄うとしている。
一方、BMTAでは、今後導入を予定している新型車両について、当初の489台分については天然ガス車(NGV)とするが、その後の2000台についてはすべて電気バスにするとしている。(5日=カプック)
タイ字紙が日系モール特集
伊勢丹、イオン、高島屋など
3日のタイ字紙「プラシャシャート」はタイのデパートやコミュニティ・モールに出資する日系企業に関する特集記事を掲載した。それによると、1992年にタイに進出した「伊勢丹」は「ジャパン・コミュニティ・モール」とした大規模な修復計画があるという。高架鉄道BTSサイアム駅を挟んで西側に位置するMBKセンターで「東急デパート」を展開する東急百貨店は、バンコク東部「パラダイス・パーク」で2号店を計画中。店舗面積は1万3千㎡で、MBKとの折半出資。
大手小売業のイオンはこれまで小型店舗の「マックスバリュ」を展開してきたが、今年9月末にチョンブリー県シラチャーで大規模なコミュニティ・モールをオープンさせる。売り場面積は1万㎡を予定。有名店舗を誘致する計画だ。
2017年に完成予定の大規模商業施設計画「アイコン・サイアム・プロジェクト」に参加するのは大手百貨店「高島屋」。予算総額30億バーツ、売り場面積3万6千㎡、世界各地の高級ブランド店や有名レストランが入居すると報じられている。(3日=プラシャシャート)
LPG車の税金引き上げ
家庭向け不法転用も規制へ
エネルギー事業局は、今月中にも液化石油ガス(LPG)を燃料とする自動車等の車検登録時の税金を引き上げることについて、陸運局と調整を進める方針を固めた。LPG車の登録と専用スタンドが増加しているため、安全性の面からも規制を強化するのが狙い。
また、エネルギー省は、価格差から自動車等向けのLPGが屋台料理など調理用に転用されている実態があることから、LPGの税金引き上げに向けた検討を始めることも明らかにした。
(5日=マティション)
大トカゲ出没店で御用
食材窃盗15歳2人組男子
店舗の裏庭に10~20匹の大トカゲが棲みついているとして評判の、東部チャチューンサオ県のクエティオ(タイの麺)店で4日、いずれも15歳の2人組の男子が食材を盗みに入り、店主に逮捕された。通報を受けたバンパコン署が窃盗未遂事件として調べている。
この日、店舗に現れたオーナーが店内にいた男子らを発見。声をかけたところ2人は裏庭に向かって逃走した。「そこに大トカゲがいる」と叫んだところ、素直に身柄の確保に応じたという。2人は「これまでに何回も店に入って食材を盗んで食べた。大トカゲがいると言われ怖くなって、逃げられなかった」と供述しているという。
同店は、クエティオを食べながら大トカゲが鑑賞できるとして、爬虫類マニアの間で評判となっていた。
(4日=タイラット)