【注目のタイニュース/6月20日〜26日】バンコクで大規模地盤沈下? 大洪水発生の引き金に

週刊ワイズで取り上げた【タイローカルニュース】注目をピックアップ。これさえ読めば、タイの“今”がわかる!? 今週は、バンコク近郊での地盤沈下が常態化しているニュースから。

写真はイメージです

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バンコクで大規模地盤沈下?
大洪水発生の引き金に

チュラロンコーン大学工学部水力工学科のスチャリット・クーンタナクンウォン学科長によると、バンコク近郊では地盤沈下が常態化しており、このままの状態が続けば30年~50年後には首都圏の洪水問題が深刻化し、甚大な被害が発生する可能性があるという。
同学科長によると、バンコクでは現在、高層建築物の建設等にともなう地下構造の変化や地下水の取水などから地盤沈下が進行。平均して一年に10ミリ程度地盤が沈んでいるという。最も多く沈んでいるのは、ラームカムヘーン通りで平均2センチ。同様にコンテナ施設のある東部ラートクラバンでも1年に1センチほど沈んでいる。
これに加えて、バンコクに接するサムットプラーカーン県やサムットサーコーン県の沿岸では海岸が大きく侵食され、こうした状態が続けば首都圏の排水構造に著しい悪影響が生じ、2011年の大洪水を上回る深刻な被害が発生する可能性があるという。(19日=ポスト・トゥデイ)


 

タイ人の海外旅行減少
旅行業協会が見通し

タイ旅行業協会(ATTA)のチャルーン・ワンアナーノン会長らによると、海外旅行を楽しむタイ人観光客の足並みに陰りが生じている。5月に海外に旅行したタイ人は前月比10~15%の減少だった。原因としては景気の減速が考えられるといい、10月ごろまではこうした状況で推移するものとみられ、今年の海外渡航者は600万人に留まる見通し。
最も客が減少したのは韓国行きのツアーで、前月比5割の落ち込み。このため、旅行会社各社ではヨーロッパ行きのツアーで一人当たり5~8千バーツ、アジア行きでも2~3千バーツ値下げするなど落ち込みを食い止めたいとしている。(24日=プラシャシャート)


 

「水需要対策は万全」
アマタ工業団地が明言

工業団地の開発・運営を手掛けるアマタ・コーポレーションのマーケティング委員会は24日、チョンブリー県のアマタナコン工業団地及びラヨーン県のアマタシティ工業団地について、水対策は万全であり、今年末から来年初めにかけての乾季でも十分な工業用水が供給できるとの見通しを示した。同委員会のウィブーン・ゴムディット氏によると、現在、両工業団地にはそれぞれ約2200~2300万立方メートルの水があり、今後、降雨が少なくても十分な供給が可能という。(25日=ポスト・トゥデイ)


 

若者9割超がSNS
3人に1人、30分おき

タイの若者の9割以上がフェイスブックなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を頻繁に利用し、そのうちの3人に1人は30分おきに回線にアクセスしている実態が社会・ビジネス開発研究センター(SAB)の調べでわかった。調査は今年5月29日から6月13日にかけてバンコク都内に住む18歳以上の1026人を対象にアンケート形式で実施された。
それによると、93・2%の人が何らかのSNSを利用。最も利用の多かったのがフェイスブックで89・5%、次いでLINEの84・1%だった(複数回答)。一日あたりの接続時間は平均4・23時間で、男性より女性のほうが45分多かった。
アクセスする頻度は、3人に1人が30分毎にSNSをチェックし、10分毎と答えた人も10・4%いた。最もアクセスの多かった時間帯は「寝る前」で80・8%、「起きてからすぐ使う」も66・2%いた。(22日=マティション)


 

カジノ合法化案は45%反対
若年層への影響懸念が理由

暫定政権の国家改革評議会(NRC)の一部議員や国家警察庁長官が支持を表明しているカジノ合法化案について、タイ国立ラチャパット大学スアンドゥシット校の世論センターは16日から20日にかけて緊急の意識調査アンケートを実施。21日、結果を発表した。国民の大半が慎重さを求めたほか、45%の人が反対を表明するなど、導入を急ぐ一部政治家らをけん制した形だ。
調査は無作為に抽出した1363人を対象に行われた。その結果、86・79%の人が法案に何らかの違和感を感じ、「慎重に議論を進めるべきだ」と回答。賛否を問う質問には、38・66%が賛成、16・15%がわからないと答える一方で、45・19%が明確に反対を選んだ。
メリットとデメリットについても尋ねたところ、メリットについては①国家収入が増える(76・60%)②観光業が活性化し景気が刺激される(73・07%)③雇用の創出(71・31%)。デメリットについては①若年層への悪影響(79・75%)②国民債務の増加と労働意欲の減退(74・32%)③仏教国のイメージ悪化(70・43%)などがそれぞれ上位を占めた(複数回答)。(21日=ポスト・トゥデイ)


 

パンガン島で観光客激減
観光組合が改善要求

南部スラーターニー県のリゾート地パンガン島のビーチで、今年4月5日からフルムーン・パーティ以外のパーティが取りやめとなったことから、観光客が激減。影響はホテル、飲食、交通の広範な業界に及び、1ヵ月あたり1億バーツの収入を失い、観光客数は90%減と深刻な影響を受けている業者もいた。そのため、パンガン市のグラークライ・ソンターニー市長は25日、ハーフムーン・パーティ、サマノーラー・ウォーターフォール・パーティとシワムーン・パーティの3種の開催を許可。しかし、パーティ中にドラッグが発見されれば、開催者は逮捕され、以降の開催も禁止となる。
これまでパンガン島南端のリン・ビーチなどでは、満月の夜にフルムーン・パーティ、新月の日にはブラック・ムーン・パーティ、半月の日にはハーフムーン・パーティなどがそれぞれ行われ、多くの外国人観光客らで賑わっていた。
ところが、昨年10月に近くの島で英国人の男女2人が殺害される事件があったほか、密造酒が流通するなど観光地のイメージを損なう事件が相次いで発生。このため行政当局がフルムーン・パーティ以外のパーティを中止して、信頼の回復を進めていた。(22日=タイラット)


 

違法ポーカー場を摘発
1200万B相当押収

トンロー警察署は20日深夜、スクンビット通り近くのコンドミニアム内にある違法ポーカー場を摘発、マネージャーらを逮捕するとともにカードやチップなどを押収した。
捜索が行われたのは、スクンビット・ソイ24の高級コンドミニアム「ル・ラフィーネ」8階の一室。午後11時半過ぎに警察官が踏み込むと、男性客22人(うち外国人5人)と女性客4人(同3人)の計26人がポーカーに興じていた。同署で身柄を押さえるとともに、マネージャーのチャトゥポン容疑者を逮捕。ポーカー用のカード25組、換金用のチップ5500枚など総額1200万バーツ相当を押収した。
調べによると、違法ポーカー場は24時間営業で、1ヵ月ほど前から営業を行っていた。会場となった部屋の家賃は月額10万バーツ。多い時で一日100万バーツの売り上げがあったという。(22日=デイリーニュース)


 

200年前の船
川底で発見

東北地方ヤソートーン県パーティウ郡のラムセーバイ川で、200年以上前に沈没したとみられる輸送船が見つかり話題となっている。船は全長26メートル、全幅3.5メートルで、川底に沈んでいた。コメの搬送に使われていたとみられる。行政当局などでは船を引き上げるために、工事車両2台を調達し、検討を進めている。(23日=デイリーニュース)


 

米大使館が招待状発送ミス
「反タクシン」記述に陳謝

7月4日のアメリカの独立記念日を前に、在タイ米国大使館からタイの政治学者に送った式典への招待状が物議を醸している。
タイの政治学者プラモート・ナーコーンタップ教授は21日、個人のフェイスブック上にアメリカ大使館からの招待状の写真を投稿した。招待状には教授の名前と併記して、「反タクシン活動家」と書かれてあり、これを批判する教授のメッセージも添えてあった。このため大使館側がミスに気づき、謝罪のコメントを発表した。(21日=マティション)


 

個人所得税の控除を見直し
少子化対策の意味合いも

国税局のプラソン・プーンタネート局長は23日、個人所得税算出時の各種控除について見直しを検討していることを明らかにした。それによると、全申告者が受けられる経費控除については「総所得の40%まで。ただし上限は6万バーツ」とある現行規定を12万バーツまで引き上げられるかどうか検証を進めている。
子ども控除も見直しを行う。1人あたり1万5000バーツ、最高2人までとしているのを、金額、上限人数ともに引き上げる方向で検討を行っているという。少子化に伴う措置。(23日=マティション)


 

反則金未納で車検アウト
国家警察が新制度導入

交通違反切符を切られたのに反則金を納めないドライバーが後を絶たないことから、国家警察庁長官補佐のプラウット・ターウォンシリ中将は22日、警察庁と陸運局が相互にアクセス可能なサーバーを導入し、反則金を納付しない人については車検が受けられなくなるよう、措置を講じる方針であることを明らかにした。
警察官から交通違反の切符を切られた人は、その日から一週間以内に反則金を納付しなければならない。未納付のままだと間もなく警察から呼出状が自宅に届くが、30日間経過してもなお未納の場合に車検の手続きができなくなる。陸運局の窓口で確認できるシステムの導入を急いでいる。(23日=デイリーニュース)


 

干ばつで農業生産鈍化
被害総額は1200億B

灌漑局のレートウィロート・ゴーワッタナ局長は22日、北部などで干ばつが広がっていることから、今年の農業生産の伸びを当初予想の年2・5~3%から1・4%に下方修正すると発表した。干ばつによる被害総額は約1200億バーツと見込む。
同局長はダムの貯水政策の重要性についても言及。2011年に発生した大洪水の翌年、当時の政府が貯水量45%に達するまで総量140億㎥の放水を行ったことを明らかにしたうえで、「コメの買取政策が実施されていた時期で水需要はあったが、ダムの放水は残量を考えながら行わなければならない」と述べた。タイの4大取水ダムは、プミポン、シリキット、クエーノイバムルンデーン、パーサックションラシット。(22日=マネジャー、23日=ポスト・トゥデイ)


 

職業訓練校志願者が増加
今年は20万人の大台に

中学卒業者らを対象とした「職業訓練校」の志願者が急増している。教育省職業教育委員会によると、今年の志願者は前年の約16万人から約26%増えて20万2410人と20万人の大台を超えた。地味な印象などから一時は職業訓練校離れが加速したが、ここに来て人気が回復してきたようだ。
職業訓練校は、一般の高校に進学しない中学卒業者を対象にした技術指導学校として設置。ところが、修了後のケアが少ないことなどから志願者が年々減少していた。昨年発足した暫定政府は抜本的な改革が必要として、修了後の仕事の斡旋や待遇の改善など企業側の協力を取り付けたところ志願者が急増したという。プラユット暫定首相は「職業訓練校の卒業者はタイ王国の重要な力になれると期待している」とコメントしている。(20日=ポスト・トゥデイ)


 

汚職防止新法施行へ
行政側の情報開示義務化

タイニュースサイトのコムチャットルックは22日、7月にも新たに施行される汚職関連法について特集した。新法は行政など公的機関による事前の情報開示を義務化、賄賂が介在してきた余地を取り除こうとする点が最大の特徴という。
これまで民間企業が工場の操業許可などを申請しようとする場合、行政側は書類だけ受領して、その後のスケジュールなどについては尋ねられても、ほとんど開示することはなかった。このため少しでも手続きを早く進めてもらえるようにと企業側が1〜2億バーツで賄賂を支払う悪習が存在していた。(23日=コムチャットルック)

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