週刊ワイズで取り上げた【タイローカルニュース】注目をピックアップ。これさえ読めば、タイの“今”がわかる!? 今週は、VAT税率1年間延長のニュースから。
VAT税率7%
来年まで1年間延長
暫定政府は14日開いた閣議で、現在7%に引き下げられている付加価値税(VAT)の税率を期限としていた今年9月末以降も継続し、1年間延長することを決めた。閣議後の会見で首相府副報道官のサンスーン・グェウガムヌード少将が明らかにした。
昨年のクーデター後、国家平和秩序維持評議会(NCPO)は法律の規定どおり、2015年10月から10%に引き上げるとしていた。景気の低迷や物価の動向などを総合的に勘案した結果だという。(14日=プラシャシャート)
飲料水ボトルの価格が上昇
干ばつへの心理的影響か
スーパーやデパートで売られている飲料水の販売価格が上昇している。一般消費者から通報を受けた商務省国内商取引局が調べたところ、48~49バーツだった1・5リットル6本パックがここ数日のうちに54~62バーツに、32~33バーツだった1ガロン入りタンクも39~40バーツにそれぞれ販売価格が引き上げられた。
背景に、深刻化する干ばつへの心理的作用があるらしい。同局のブンヤリット・ガンラヤーナミット局長は「販売している飲料水は水量が減っている河川からは採取していない。干ばつの影響はない」と落ち着いて行動するよう市場に呼びかけている。(15日=ポスト・トゥデイ)
タイ人の海外旅行が活況
クレジットカードの「VISA」が調査した結果によると、タイ人の海外旅行者の割合(1月と2月を対象)が、2013年に比べて、2015年は22%上昇した。1回あたりの費用も年々増加し、18~33歳の人は2年前に比べて15%増の約5万バーツに、36~44歳の人も同様に54%増の約8万3000バーツに、45歳以上だと92%増の約8万3000バーツとなっている。世界25ヵ国の利用者を対象に調査。
利用の方法では、旅行に行く前に使うと答えた人が世界平均で66%だったのが、タイ人の場合は60%に留まった。逆に、旅行中に使用すると回答した人は世界平均で68%だったのに対し、タイ人は76%に達した。
旅行先は日本、シンガポール、中国、香港、韓国の順に人気がある。(14日=ポスト・トゥデイ、16~18日=ターンセッタギット)
免税枠を一人2万Bに拡大
物価上昇を受けての措置
関税局のソムシャイ・サッチャポン局長は13日、現行では一人あたり1万バーツを上限としていた免税枠を、10日から2万バーツに引き上げたことを明らかにした。物価上昇を受けての措置。タバコ200本以内、アルコール1ℓ以内に変更はない。
関税局職員の検査を理由なく拒んだり、虚偽の申告をして嘘が判明した場合は、所持品価格の4倍の罰金が科されるほか、悪質な場合は最高で10年の懲役が科される。そのうえで所持品はすべて没収される。(14日=プラシャシャート)
元警察本部長が不起訴釈放
犯意立証できぬと判断か
タイ王国国家警察庁の広報担当プラウット・ターウォンシリ大将は13日、日本で拳銃を不法に所持していたとして身柄を拘束されていた元首都圏警察本部部長のカムロンウィット中将が、嫌疑不十分のまま不起訴となり、釈放されたことを明らかにした。東京入国管理局に引き渡された後に近日中に帰国するものとみられる。5年程度の日本への再入国禁止処分も科される見通し。
カムロンウィット中将は6月22日、成田空港から帰国しようとしていたところをスーツケースに拳銃と実弾5発を隠し持っていたとして逮捕された。自分のものだと認めたうえで「スーツケースに入れっぱなしにしていたことを失念していた」などと供述。犯意の立証ができないと判断された。(14日=タイラット、カプック)
エカマイ・バスT移転交渉
モール所有のバンナー区へ
高架鉄道BTSエカマイ駅前にある東バスターミナルの移転問題で、運輸省のアーコム・テームピッタヤーパイシット副大臣は13日、大手百貨店経営ザ・モール・グループがバンナー区に所有する7・5ライ(1ライ=1600㎡)の土地をめぐって協議が続けられていることを明らかにした。用地は賃貸される見通しで20年間が有力。
同地の隣地ではザ・モール・グループが新店舗の建設を計画している。相乗効果を狙って賃貸に応じることにした。東バスターミナル周辺では慢性的な渋滞が深刻化しており、移転先を探していた。移転後は民間に貸し出すなど商業開発する予定。(14日=タイラット)
バイクタクシーを一斉検査
白タク判明は2千Bの罰金
陸運局が8月1日以降、警察と軍の協力の下、バイクタクシーの一斉検査に乗り出す。登録をしていない「白タク」だと判明した場合は、罰金2000バーツを徴収する。支給されたユニフォーム(ゼッケン)を着用していない場合でも1000バーツの罰金。陸運局のティラポン・ロードプラセート局長が15日明らかにした。
昨年7月以降、国家平和秩序維持評議会(NCPO)はバイクタクシーの規制を強化する方針を打ち出している。陸運局で登録を済ませるよう呼びかけるほか、運転手の顔写真を掲示するよう指示。違反者については摘発を進める。交通秩序の維持が目的。
現在、陸運局に登録されたバイクタクシーは8万3299台、運行許可は5477グループ。(15日=タイPBS)
塩分濃度、基準大幅超え
1Lあたり5.4g
16日、チャイナート県第12灌漑局のダロンコーン局長は「上流のプミポンダムとシリキットダムの放水量制限により、チャオプラヤーダムの水位が下がり、危険水位になっている」とし、チャオプラヤー川水系の取水量を、1日当たり2800万㎥から1800万㎥に制限すると発表した。
ノンタブリー県では1Lあたりの塩分が5・4gと基準値の同0・25gを大きく上回っていることが判明。パトゥムターニー県でも同0・89gと基準を超えている。首都圏水道公社のタナサック氏は「このままだと水道水の味は変わるだろうが、世界保健機関が定める基準(品質)以下となることはないので安心してほしい」と話した。(16日=M Thai、タイラット、ポスト・トゥデイ)
母の日に自転車のイベント
25万人が参加登録済ます
83歳になるシリキット王妃の8月12日の誕生日(母の日)を記念して、内務省、国家警察庁、首都圏警察本部、交通警察は合同で、8月16日午後3時から「バイク・フォー・マム」と題したイベントをタイ全土で実施する。9日までの登録期間に約25万人が登録を済ませた。バンコク都内の走行ルートは総延長43キロ。ワチラーロンコーン皇太子も参加され、参加者に9万枚の青色Tシャツと10万個のブローチが振る舞われる。(15日=タイラット)
南部5県で中小企業振興策
部材の輸入免税期間を拡大
タイ投資委員会(BOI)は10日、タイ南部のナラーティワート県、ヤラー県、パッタニー県、サトゥーン県、ソンクラー県での投資条件を緩和すると発表した。
ヒランヤー・スジナイ委員長によると、輸出品を製造するにあたり、その原材料となる部材の輸入免税期間を現行の1年から5年に引き上げるという。主に中小企業を対象とした振興策で、輸出の拡大による景気浮揚を狙う。(11日=デイリーニュース)
洪水対策で運河浚せつ
住宅4千戸は立ち退きへ
首都圏の洪水問題を解決させるため、バンコク都排水・下水道局は9日までに、予算24億バーツを投じてバンコク北部を流れるラプラーオ運河22キロの浚せつ工事を実施し、貯水量を拡大させる方針を決めた。運河沿いには違法建築の住宅約4千戸が建つが、立ち退きを求める。
立ち退きに際し、移転費用の一部を補填するほか、タイ住宅公社が住宅2千戸を供給する。ラプラーオ運河は、ホワイクワン、チャトチャック、ラックシー、ドンムアン、サーイマイ、ラプラーオ、ワントンラーン、バンケーンの8区を流れる。(10日=マティション)
最高刑は死刑に
汚職防止法罰則が強化
タイ王国の政府官報は9日、強化された国家汚職防止取締法にかかる罰則内容を公示した。それによると、賄賂や饗応(きょうおう)を受けた公務員は最高で死刑、終身刑あるいは5年以上の懲役刑が科される。10~40万バーツの罰金も併科される。(13日=デイリーニュース)
“ワイ”する強盗犯を逮捕
セブンイレブン7店を襲撃
バンコク都内ディンデーン区などで10日未明、コンビニエンスストア・セブンイレブンを狙った連続強盗事件があり、バンコク首都圏警察は11日、20歳と19歳のタイ人の二人組の男を逮捕、拳銃などを押収した。金を受け取って立ち去る際に、店員に向かってワイ(合掌礼)をしていたという。
ディンデーン署のスパゴーン・セーンチャン中尉によると、二人は10日午前0時過ぎから同2時にかけて、都内パホンヨーティン通りなどのセブンイレブン7店に次々と押し入り、拳銃で店員を脅したうえで現金を要求。総額2万5600バーツを奪った疑い。黒いヘルメットをかぶり違う色のシャツを着るなど連続強盗犯とわからぬよう細工していた。「ワイ」をしたことについては、「抵抗しなかったから」などと供述しているという。(11日=デイリーニュース)
高速道でプリカ利用開始
7月31日から
運輸省国道局のシューサック・ゲーウィー局長は9日、バンコクとチョンブリー県を結ぶ高規格有料道路(モーターウェイ)7号線と首都圏環状線9号線の料金所で、今月31日からプリペイド型のカード「M―PASS」の利用を開始すると発表した。カードはクルンタイ銀行と協同で発行し、通常のデビットカードとしても利用が可能。銀行窓口やATMからもチャージができる。
カードは既に7日から販売されており、6万枚が用意された。発行料は1000バーツ。(10日=コムチャットルック)
臨空工業団地を整備へ
第一弾はウタパオ空港
運輸大臣のプラジン・チャントーン空軍大将は12日、タイ・ヨーロッパビジネス協会などの要請を受け、臨空工業団地を整備していく方針を明らかにした。第一弾として東部ウタパオ空港(海軍基地)を選定、既にタイ海軍との間で協議書を締結した。同空港に航空機の修理施設など置く計画だ。
タイ全域で調査を行い、今年9月をめどに結果をまとめる。同協会内部には北部チェンライ空港周辺の工業団地化を求める意見がある。(13日=ポスト・トゥデイ)