週刊ワイズで取り上げた【タイローカルニュース】注目をピックアップ。これさえ読めば、タイの“今”がわかる!? 今週は、外国人向け新社会保険法を年内にも制定のニュースから。
外国人向け社会保険
早ければ年内にも
タイで働く外国人を対象とした社会保険創設の動きが広がっている。労働省社会保険事務局のゴーウィット・サッチャウィセート副局長は1日、現行の社会保険制度への外国人加入を義務付けるか、新たに外国人向け新社会保険法を年内にも制定する。
外国人労働者を社会保険に加入させるケースが増えてきた現実に対応した。ラオス、ミャンマー、カンボジアの周辺3ヵ国だけでも40万人が加入を済ませている。(2日=タイラット)
新たなタクシーサービス
「オールタイタクシー」
スマートフォン(多機能携帯電話)のアプリケーションを使ったタクシーの新たな配車システム「オールタイタクシー」のサービスが3日始まった。記念式典が同日開かれ、アーコム・テームピッタヤーパイサーン運輸相らが出席した。
新サービスはタイの長距離バス会社「ナコーンチャイエア」が提供する。他の同種サービスと同様に専用アプリケーションをスマートフォンにダウンロードして利用する。出発地点と目的地を入力して、迎えにくるタクシーの情報の返信を待つ。アプリは無料だが、タクシーを呼ぶたびに手数料20バーツがかかる。現金のほか、登録したクレジットカードやデビットカードで支払うことが可能。(3日=プラシャシャート)
タイ初の電子図書館
7千点をデジタル化
タイで初めてとなるオンラインの「電子図書館」が、バンコク中心部セントラルワールドの8階にある「TKパーク」でお目見えした。TKパークは、敷地面積3700平方メートルのスペースに、オープンスペースやシアタールーム、キッズルームなどを兼ね備えた「遊べる&学べる空間」。
タイ語や外国語の書籍7000点をデジタル公開する。利用者はインターネット回線を通じて読みたい電子書籍を読むことができる。(2日=コムチャットルック)
夫殺害を殺し屋に依頼
南部ソンクラー県で
南部ソンクラー県のハジャイ署は2日、殺し屋に依頼して南アフリカ人の夫を殺害したとして、妻でタイ人のアティッタヤー・チューエガーン容疑者(39)と殺し屋のパラードーン・プアンマーラー容疑者(38)ら計3人を逮捕した。
調べによると、アティッタヤー容疑者は弟のプラウット・チューエガーン容疑者(37)と共謀し、殺し屋に夫の殺害を依頼。ハジャイの自宅で夫を銃撃し、死亡させた。アティッタ
ヤー容疑者は日ごろから夫の酒癖が悪かったことに加え、最近になって11歳の一人娘に性的乱暴を加えたことが判明したことから、殺害を決意したという。(2日=デイリーニュース)
プーケットでサメ出没?
豪州人女性が足から流血
プーケット島のカロンビーチで1日、遊泳中のオーストラリア人女性(37)が左足の甲をけがする事故が起きた。
女性は通報を受けた海上救助隊が救助し、命に別状はない。アンダマン諸島海洋資源開発・研究所のコンギアット・キッティワッタナーウォン部長の見解では、傷の状態からオオメジロザメ(別名ウシザメ)の可能性があるという。(1、2日=ポスト・トゥデイ)
カンボジア人を恐喝
鉄道警察官名乗る男
タイで収入を得て鉄路で帰国しようとした4人のカンボジア人が、乗車中に「鉄道警察官」を名乗る男から現金を奪われる被害に遭っていたことが2日わかった。4人はカンボジア国境の終着アランヤプラテート駅に到着してから、現地のアランヤプラテート署に被害を届け出た。同署で男の行方を追っている。
カンボジア人のチャンター・シムさん(29)ら4人はバンコク発アランヤプラテート行の普通列車でカンボジアに帰国しようとした。ところが、乗車中に鉄道警察官を名乗る男に因縁をつけられ、一人あたり400~500バーツを脅し取られたという。男と面識はなく、本物の鉄道警察官であるかどうかもわからないという。
アランヤプラテート駅周辺では、カンボジア人労働者が警察官を名乗る人物に現金を脅し取られる事件が多発している。(2日=タイラット)
首都圏の防犯カメラ4万台
バンコク副知事が明らかに
バンコク中心部で発生した連続爆発事件の捜査に関連して、バンコク都のアモーン・キッチャウェーンクン副知事は30日、都内に設置された防犯カメラの台数が4万台以上に達することを明らかにした。単独の都市としては中国の北京に次ぐ世界第2位の水準だという。3位は英・ロンドン。
ビジネス街や政府要人の自宅周辺などへの設置が多く、高画質メガピクセル500万画素以上の防犯カメラの設置も進んでいるという。設置費用は1台あたり通常のもので5~10万バーツ、高画質のもので15万バーツ。2016年までに5万台まで増設する計画があるという。一方で、設置はされているものの故障し、作動しないものも多いという指摘もある。(31日=ネオナー)
タイで牛肉が品薄状態
価格高騰で隣国から輸入も
牛肉の品薄状態が続いている。キロ当たりの販売価格は250~320バーツに達しており、この傾向は当分続くものとみられている。このため、タイ政府は隣国ミャンマーとインドから食用の牛肉を輸入。2013年には18万頭の輸入肉がタイ国内で流通した。
タイでは宗教上の理由から牛肉を食用としない人々が1割程度いるとされてきたが、近年は若者を中心に肉食へと全体的にシフトし、消費量も拡大している。さらに、2、3年前からは中国やベトナムでも需要が高まり、これらの国々の食肉業者らがタイ国内にまで買い付けに訪れるようになり価格が高騰しているという。(31日=プラシャシャート)
マレー国際列車が延伸
終着駅がヤホーに変更
タイ国有鉄道が開設したフェイスブックによると、タイ南部からマレーシアに乗り入れている国際鉄道の終着駅が、首都クアラルンプールから南部シンガポール国境の都市ヤホーに変更されることが分かった。新ダイヤは9月1日から適用され、タイ南部ハジャイ発17時45分(タイ時間)の列車は翌日の16時20分(マレーシア時間)にヤホーに到着する。普通席の料金は一人600バーツ。マレーシア国内はマレーシア鉄道公社が運行を担当する。(27日=タイラット)
新自動車物品税が実施へ
1tトラックが増税に
財務省物品税局のソムシャーイ局長は30日、来年1月から施行される新たな自動車物品税制について、「3年も前から告知しており、予定通り実施する」と言明した。
新しい税制では、二酸化炭素(CO2)の排出量を基準とした新たな税率区分が導入され、小型低公害車「エコカー」への課税が引き下げられる一方、需要の多い1トンピックアップへの課税が拡大される。これまでエコカーは、一律17%の税率が適用されてきたが、新税制下ではCO2排出量が100グラム以下の場合、最高12%に引き下げられる。一方、1トンピックアップは走行距離1キロにつき排出量が150〜200グラムの車両については、従来の3%から5%に引き上げられる。(31日=ネオナー)
赤信号短縮試験
渋滞解消の決め手になるか
首都圏警察本部第5管区警察本部の渋滞対策会議が31日、バンコク都内プラカノン署で開かれ、慢性的に激しい交通渋滞に見舞われているバンコクの幹線道路で毎朝と夕、赤信号の時間を短くして渋滞解消を試みる試験運用を実施する。9月1日から、毎朝6時から9時と毎夕5時から7時まで赤信号を少なくして渋滞解消を目指す。
赤信号の時間が短くなるのは、朝がラマ9世通りのパヤタイ、プラトゥーナム、ラチャプラソンを通じる区間とラムカムヘン通りのクロントン交差点からスーンヴィジャイ交差点までの区間などで通過時間の半減超を目指す。一方、夕方は、ラチャダムリ通りとラムカムヘン通りに加え、スクンビット通りでも規制を行い、10~20分程度の通過時間短縮を試みる。
説明に立った首都圏警察副長官のニポン・チャルーンポン少将は「3ヵ月で実施し、それから改めて判断する」と話した。(1日=デイリーニュース)
景気刺激策の一環
社会貢献度高い投資が税控除
タイ国税局は27日、企業等が社会的に貢献度の高い分野に投資をした場合、利益の2%を上限に法人税から控除する施策をまとめ、財務省に提案した。同省で検討した後に閣議にかけられる見通し。低迷する景気刺激策の一環とみられる。
控除を希望する企業等は事前に商務省で登録後、国税局の許可が必要となる。プラソン・プーンタネート局長は、具体例として鶏卵の余剰生産で価格低迷に苦しむ農村に冷蔵施設を建設したケースを挙げ、「冷蔵倉庫は社会的に貢献度の高い投資と言えるため、法人税の控除の対象だ」などと説明した。(28日=タイラット)
北部4県でエキスポ開催
ランナーの文化を紹介
タイ北部に位置するチェンマイ、ラムパーン、ラムプーン、メーホンソーンの4県をテーマとした展示会「ランナーEXPO2015」が9月4日~13日の日程で、チェンマイ県のチェンマイ国際コンベンションとエキシビジョンセンターで開催される。健康と一体となった観光業や伝統的な手工業、タイ北部の味覚などの文化を紹介、経済の活性化を促進するのが狙い。1200のブースが出展。一日あたりの来場者数8万人、期間中の総入場者80万人を見込む。総売上高は5000万バーツを見込む。北部4県の地域には13世紀当時、独自の王朝「ランナー王朝」が存在し、独自の文化が発達したことで知られる。(29日=プラシャシャート)
被害者は8歳〜12歳
少女を暴行した男逮捕
チャチューンサオ県の警察は、8歳から12歳の小学生の少女ばかりを狙って性的暴行を繰り返していたタイ人のソムジット容疑者(59)を逮捕した。被害者は少なくとも5人。中には小学2年生から6年生になるまで暴行され続けた少女や、姉と妹がともに被害を受けたケースもあった。
同容疑者は、仕事のために子どもを学校へ送ることができない家族に送迎を申し出て、少女らに近づき、登校の途中に林に連れ込むなどして暴行していた。暴行後、50バーツを渡し、「誰かに話したら殺す」などと脅していたという。(31日=タイラット)
改正債権回収法が施行
強引な取り立てを禁止
改正債権回収法が9月2日に施行された。同法に詳しいウィラサック・チョーティワーニット弁護士によると、今回の改正の骨子は2つ。法曹資格を持つ者による債権回収は従来どおり、規制はないが、それ以外の個人や法人が回収を行う場合は、事前に内務省に登録を行ったうえで、脅迫や暴力を伴う強引な取り立てや不正な財産没収、午後6時以降の回収業務を全面的に禁止する。
違反した場合は最高で罰金50万バーツと禁錮5年の刑が科せられる。改正法は3月6日付の官報で公告されていた。(31日=タイPBS)