経済成長を続けるタイで、躍動する日系企業の“いま”をトピックで紹介。
タイで軟包材事業に参入TPNグループと業務提携
凸版印刷と伊藤忠商事は6日、タイで軟包材事業に参入すると発表した。同地で総合パッケージング事業を展開するThung Hua Sinn Printing Network(TPNグループ)が新設した軟包材企業TPN Food Packagingに、両社合わせ10.7%出資する。
タイの都市部では、伝統的に屋台文化だったが、近年ではスーパーやコンビニエンスストアなどの近代的商店が増加し、流通形態の変化が加速。また、食品加工が盛んで、輸出量も年々増加していることから食品や日用品向けに、機能性の高い包材を販売するのが狙い。
発表によれば、「タイにおける軟包材市場は約1,200億円と推計されているが、流通形態の変化や、加工食品の輸出拡大により、長期保存が可能なバリア性能に優れた包材や、消費者の使いやすさを訴求した包材など、機能性に優れた包材へのニーズが高まっている」とした。
今後は、タイを起点にインドシナ半島市場における軟包材事業の拡大を目指すとともに、TPN Food Packagingへの追加出資も行い事業拡大を図るという。
TPNグループは、1953年に創業し、タイで紙器・ラベル・軟包材事業を展開する。また、グラビア印刷を中心とした軟包材事業を拡大すべく、2016年6月にTPN Food Packagingを設立した。同グループはパッケージの製造・販売において、タイ国内でトップクラスの規模を誇る。
3/30 タイに販売会社を設立
東洋アルミニウム
日本軽金属ホールディングス子会社の東洋アルミニウム(大阪市)は、タイ・バンコクに販売会社TOYAL(THAILAND)を3月30日付で設立したと発表した。7月から事業開始する。
同地では、アルミニウム箔およびその加工品、アルミニウムペースト、太陽電池用バックシート、太陽電池用裏面電極インキ、フィルムとその加工品などの販売及び輸出入代理店業務を行うほか、ASEAN地域における市場情報提供のサービスを展開するという。
資本金は1,500万バーツ(約5,100万円)で、東洋アルミグループが100%出資した。
4/17 新試験塔を竣工
三菱電機
三菱電機は17日、海外市場向け昇降機の製造拠点であるMitsubishi Elevator Asia(AMEC)の新試験塔が竣工し、6月に稼働開始すると発表した。建物高層化に伴う高速エレベーターの必要性やリニューアル専用機などの試験需要を狙う。新試験塔は鉄骨造り、高さ68.3m、総床面積は3182㎡。
同社は、これまでも2016年の新工場の稼働など増産体制を整備するとともに、15年にはR&Dセンターを設立。今回の新試験塔の建設により開発・評価体制を強化し、現地での製品開発をさらに加速する。
4/17 タイに販社設立。ASEAN強化図る
田辺三菱製薬
田辺三菱製薬は17日、海外子会社であるTMファーマ・タイランドが3日から業務を開始したと発表した。同社は、ASEANで市場規模最大のインドネシアに製造販売拠点はあるが、域内2番目の市場規模であるタイに販社を設立、販売活動を開始することで、同社製品の市場への浸透を一層強化するのが狙い。同社は「事業基盤の強化を通じて、より良い薬をいち早くタイの患者さんにお届けできることを目指します」とした。