タイのLGBT実情

現実とモラルのギャップ 物議を醸す一枚の結婚式への招待状

最近、一枚のタイ人男性カップルの結婚式への招待状がSNS上で話題となっている。

カップルは、アユタヤ県ワンノーイ署の軍将警察官と、ヤソートーン県のビジネスマン。

招待状には、警察官の制服とタイの花婿衣装をまとう姿が。

タイでは寛容なイメージを持つLGBTだが、昔から不自然でモラルに反するとされ、今もその考えを持っている人が多い。

警察や軍人などの公務員の場合、カミングアウトをしてしまうと、仕事にも影響があるそうだ。

アユタヤ県地方警察署副警察委員は、同警察官の上司・ワンノーイ署長に対し、「警察の規律・モラルに反するか否かを調査し、13日以内に報告すること」を指令。

それに加え、同警察官の結婚歴なども調査するよう指示。

同委員は、「仮に結婚歴がないということであれば、同警察官の人権として認める」と話している。

一方、タイ国家警察のキッサナ広報担当は、「現在、同署長が調査中」とコメント。

SNS上では、「たった一人の警察官のプライベート問題に労力を費やすより、警察としての本来の業務を遂行してほしい」といった意見も目立った。

2001年にオランダで同性婚が合法化したのを皮切りに、世界的に広まるLGBTへの取り組み。

タイでは現在、合法には至っていないが、近い将来、法の下に同性どうしの結婚が認められ、世の中の偏見にも縛られず、各々が自由な人生を送れることを願うばかりだ。

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