今年もツッコミどころ満載、ローカルならではの事件・事故が発生した
編集部が独断と偏見で選んだ10のニュースをランキング形式で紹介する
今年の締めくくりは、タイローカルニュースで掲載したなかでも、日本ではあまりお目にかかれないものや、思わず「それ本当?」とツッコまざるをえない“裏10大ニュース”をピックアップする。
10位「タイの大地震は20年後。M6クラス」
タイでは大きな地震は発生しないと言われてきたが、政府は20年後にマグニチュード6クラスの地震が来る可能性に言及。タイには14の活断層があり、将来的には警戒が必要だという。発表後、政府には建物の倒壊を心配する問い合わせが急増した。
9位「タイ国家警察庁、イグ・ノーベル賞を受賞」
イグ・ノーベル賞とは、ノーベル賞をもじった「人々に笑いをもたらす研究」のほか皮肉や風刺を込め、社会的な事件・現象に与えられる賞。タイ国家警察庁による「違反現場で賄賂を差し出した人間を逮捕すれば、その警察官に1万バーツを支給する」というプロジェクトがノミネート。国内外から批判を浴び、わずか数例で中止となったが、現場担当者は「あと2、3ヵ月で効果があることを証明できた」と漏らした。
8位「ギャンブル中の妻を射殺。闘鶏を死なせたことに腹を立て」
夫が闘鶏の面倒を妻に依頼したが、妻はギャンブルに執心で、気がつけば闘鶏同士がけんか。結果、闘鶏の1羽が死亡したことに腹を立て、夫が妻を銃殺した事件。自らはギャンブルをする夫だったが、妻のギャンブルにはガマンできなかった……。
7位「物乞いで13万バーツ稼いだ男。親に畑、妹に学費提供」
これも「?」がつきながらも、内容はハートウォーミングという珍しいケース。社会福祉士の39歳男性は、シャワーを浴びず不衛生な格好のままホームレスを装い、1日最大1500バーツを得ていた。稼いだ金は親に畑を与え、妹の学費に充てるなど、実は心温まるニュースだった。
6位「同性恋人を巡り友人殺害。13歳少年を逮捕」
同性恋人、13歳、少年というキーワードだけでインパクト大。容疑者の少年は、友人の恋人(少年)を好きになってしまい、ついには友人とけんかとなり、死亡させた。池に遺棄する残虐性も衝撃的だった。
5位「夫が自殺したと通報。早とちりで厳重注意」
夫が門限を守らないため、夫婦げんかに発展。夫がトイレにこもった末、銃声のような音が聞こえたという妻は自殺だと思い、警察に通報。警察が現場に駆けつけたが、夫は無傷で、単に妻の早とちりだった。夫の「妻の暴力がひどい。銃声のような音とは、自分が鏡を殴ったときの音だろう」というコメントがなんとも切なかった。
4位「ミャンマー人300人。外で昼食食わせろ!」
とある畜産会社に勤務するミャンマー人300人が、労働環境の改善を求めて、集会を行った。不満の中には「社内のトイレのほとんどが壊れ、長蛇の列に並ばなければならない」「社外での昼食購入が禁じられ、高価な社員食堂で食べないといけない」といったものから「休暇を申請した21人が辞めさせられた」といったものも。現在、問題となっている漁業のみならず、依然として劣悪な労働環境を象徴する裏ニュースだった。
3位「大トカゲが出没する料理店に、盗みに入った15歳少年2人を逮捕」
店舗の裏庭に10〜20匹の大トカゲが棲む料理店に、少年2人が盗みに入り、裏庭から逃げようとしたが、店主から「そっちは大トカゲがいっぱいいるぞ」と言われて逃走を断念し、あえなく御用。同店は大トカゲが鑑賞できるとして、爬虫類マニアに人気だった。
2位「パトカー盗難されてなかった。原因はブレーキのかけ忘れ」
パトカーが盗まれるという事件が発生。盗難事件として捜査していたが、2日後に現場から100メートル離れた木陰で発見された。原因は、サイドブレーキのかけ忘れで、勝手に移動していたとのこと。9位と同様、警官シリーズもなかなか見逃せない。
1位「6キロ距離誤る。バンコクマラソン」
ハーフマラソンで、実測走行距離21キロの予定が、誘導ミスにより、27キロになったという一件。3万5000人が参加するタイ最大のマラソン大会で起こった珍事だった。その後、主催者側は、ハーフマラソン参加者にお詫びとして「2万7600キロ・フィニッシャーズTシャツ」を発送した。参加者にとってはある意味、忘れられない思い出になったはず。
以上、矢継ぎ早に紹介したが、来年も引き続き“裏ニュース”をお届けしていく。