タイ証券取引所に上場している6番目のセクターは資源・リソース分野である。2014年度末時点でリソース資源の分野は2つに分かれていてエネルギー分野39社と鉱山資源の2社となる。合計で41社。今回はエネルギー分野の中でも鉱山資源・発電関連事業で上場している企業の解説する。タイのエネルギー企業で、石炭系最大手はバンプー(BANPU)社。バンプー社のインドネシア子会社はインドネシア証券取引所上場企業のインド・タムバンガラヤ・メガウ(ITMG)。同社は発電事業にも積極的に参入し、子会社発電会社バンプーパワー(BPP)を新規上場予定である。同社はタイ、ラオス、中国、日本で発電事業を展開し、総発電能力は1358MW規模になる。
Abe’s Check!
タイの資源セクターでは自然エネルギー、バイオマス発電などが盛んになっている。他業種からの参入も多く、太陽光発電、風力発電、水力発電などで石炭や石油のみに依存しない発電モデルの多様化が進む。バンプー(BANPU)、チョーンガンチャーン(CK)などの子会社がそれぞれ発電事業の会社を展開している。また、タイ国内での資源採掘量は減少傾向にあり、積極的な海外展開が必要な業界になっている。
※タイ証券取引所(SET)では厳密に分けると同業でも違うセクターで上場しているケースもある。 今回は原則セクター別の基準を準拠して解説。非上場の企業は今回は解説をせず除外している。
阿部俊之
ASEAN JAPAN コンサルティング社代表取締役。市場調査、分析、マーケティング、企業設立を得意とし、2015年末に向けてASEAN経済共同体(AEC)向け市場マップを配布中。TEL02-612-7323(資料請求はこちらへ)