タイ証券取引所に上場している8番目のセクターは情報通信・テクノロジー分野である。2015年度末時点でテクノロジーの分野は2つに分かれていて、Electronic Components電子部品11社、Information & Communication Technology情報通信技術30社、合計41社が上場している。
今回は情報通信セクター分野の中で通信・IT関連事業で上場している企業の解説を行う。
タイ国内の携帯電話3大大手キャリアは、アドバンスド・インフォサービス(ADVANC)、続いて、ノルウェー資本テレノール社が保有するトータル・アクセス・コミュニケーション(DTAC)、CPグループの傘下であるトゥルー・コーポレーション(TRUE)となっている。ADVANCは2006年度以降はシンガポ-ルの国策投資会社であるテマセク・ホールディングスの資本になっている。
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通信・情報システム、ITインフラなどの分野ではジャスミン・インターナショナル(JAS)、サマート・コーポレーション(SAMART)などが大手である。ジャスミン・コーポレーション社(JAS)は大きく3つの事業領域でタイ国内ブロードバンド回線事業、タイ国内通信ネットワーク事業、ITシステム開発事業を得意としている。2015年に携帯電話キャリア回線の入札を勝ち取ったものの、ライセンスフィーを国家へ納めることが出来ず、2016年携帯通信に関する入札はやり直しとなっている。
※タイ証券取引所(SET)では厳密に分けると同業でも違うセクターで上場し展開しているケースもある。 今回は原則セクター別の基準を準拠して解説。非上場の企業は今回は解説をせず除外している。
阿部俊之
ASEANJAPAN CONSULTING社代表取締役。市場調査、分析、マーケティング、企業設立を得意としている。ASEAN経済共同体(AEC)各国の業界マップを配布中。ご希望の方はTEL02-612-7323,MAIL:info@asean-j.net