シャモを愛し、闘鶏に熱狂する人たち
タイでは闘鶏用のシャモが原因で起きた窃盗事件や殺害事件をニュースでよく目にします。「なぜ、シャモにそこまで?」と疑問に思い、闘鶏はタイ人にとってどのようなものなのかを知りたくなり、タイ最大の闘鶏場として知られる「バンコク・コックピット」に行ってきました。
入口を入るとすぐにあるのがメインスタジアム。その他中型や10以上の小型のスタジアムがあり、賭け金が高いほど大きなスタジアムを使用します。闘鶏場の職員に聞くと、ここでの賭け金の最高額は2200万バーツだそうで、それを聞いてシャモが原因で事件が起こるのも納得できました。メインスタジアムでは男性達が大きな声で声援を送り、競馬場のような熱狂ぶりです。勝敗はシャモが逃げたり戦意喪失すると決まり、どちらが勝ったかわからないほどのスピード感がありました。
あるシャモを飼っている50代の男性に「子どもよりシャモを大切にしている人がいるって本当ですか?」と聞いてみると、「シャモは競技で勝てばお金がもらえるでしょう。子どもを育てるにはお金がかかるので(笑)」とシャモを撫で、微笑みながら答えてくれました。シャモを大切にし、闘鶏に情熱を注ぐ人たちの熱い思いを感じることができました。