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1度で多くの徳が積める北部伝統の“タンブン祭”
北部に住む信仰心の強い仏教徒は、「今世を終えた後の世界と生まれ変わった後の来世がある」と信じているそうです。そのため、亡くなった先人や来世で幸せになれるよう、毎年9月から10月にかけてタンブン(徳を積む)祭りとも言われる「ターン・グアイ・サラーク」を行います。
今回は、ランナー王朝時代から数百年以上続く、伝統行事に参加してきました。タイ人の多くは、日頃からタンブンしていますが、同祭事は、一ヵ所にたくさんの僧侶が集い、1度で多くのタンブンをし、逆に僧侶たちは信徒が持ち寄った布施物を抽選で受け取る尊い儀式だそうです。一回で多くの布施をするため、一般のタンブンよりも多くの徳が積めると信じられています。布施物には、料理をはじめ、僧侶たちが生活に使用できる日用雑貨などさまざまで、バナナの葉で包み、竹で作られたカゴに入れて渡します。
実は、今回の“プンが行く“は、残念ながら北部までは行けず、バンコクにあるベンチャマボピットという寺院の「ターン・グアイ・サラーク」に参加したんです。同寺には、この時期に実家へ戻れなかった北部出身者が多く集まっていました。もちろん、集った僧侶も北部の寺院からわざわざバンコクまで足を運んでくれたそうです。祭事期間中は、チェンマイ、チェンライ、ナーンなどの北部各県にちなんだ出店が並び、北部の生活様式や伝統舞踊などの文化も体験できます。もちろん、お腹が空いたら北部料理の屋台を楽しむことも。徳を積みながら、北部文化に触れられた貴重な経験となりました!