長谷場:先週は、2015年以降に日本からの投資申請が激減してしまったというお話でしたが、これは日本からだけではなく他の国にもある程度同様の減少傾向がありました。
ミィ:う〜ん、反動がキツイですねー。
長谷場:そこでBOIは新たに「クラスター政策」というものを2015年9月から開始します。これは、自動車・自動車部品、電気・電子機器及び電気通信部品といった8つの分野を定め、また、対象とする県を定めて「同じ産業の企業を特定の県に集積させよう」としたものです。
ミィ:Clusterって「群れ」とか「集団」の意味ですもんね。
長谷場:この政策に従って投資を行うと、「8年間の法人税免税、8年経過後から5年間の法人税半減」、「通常の投資奨励恩典の法人税免税期間終了後、さらに5年間の法人税半減」という恩典がもらえるというものです。
ミィ:あれ?最初の恩典は当初のものと似てますね。
長谷場:そうなんですよ。ちょっと先祖返りしました(笑) -ところが、この恩典を受けようとすると「クラスターに立地する教育機関、研究機関、もしくは中核的研究拠点と人材開発または技術向上のための協力をすること」という条件があったんです。難しい言葉になっていますが、要するに学生や研究者を企業で受け入れてタイの人材教育に協力して欲しい、ということです。
ミィ:タイ人の教育に企業の力を借りようということですね。頭いい~。
長谷場:ところが、企業は教育機関とのコンタクトをあまり持っていないんです。また、バンコクにはたくさん大学がありますが、地方にはあまりありません。
ミィ:確かにそうですね。
長谷場:また、この政策は「16年12月30日までに奨励申請書を提出し、17年12月31日までに事業を開始して最初の収入が発生すること」という条件がありました。
ミィ:2015年9月からですから、申請期間は1年4カ月しかなかったんですね。
長谷場:そうなんです。企業に情報が伝わって「クラスター政策を利用しようかな?」と考える前に終わってしまった感じです。延長されるという噂もあったのですが、結局16年末にひっそりと期限満了で終わってしまいました。実際に申請件数も少なかったみたいです。
ミィ:良い制度だけにもったいな〜い。ぶ〜。
長谷場:そして、新たに出てきたのが「東部経済回廊ことEEC(Eastern Economic Corridor)」。でも、この政策を理解するためには、タイ政府がこれまでやってきたイースタン・シーボードと呼ばれる東部のエリアがどういう背景で開発されてきたかを理解する必要があります。
ミィ:シラチャーはお魚美味しいし、パタヤは楽しくて大好きでーす!
長谷場:ということで、まずはイースタン・シーボードの歴史から現在に至るまでの流れを解説していきます。
ミィ:やったー! 新章ですね。楽しみ〜♬
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