タイと親密な芸人といえば、ネプチューンの名倉潤(タイ広報大使)か、ペナルティのワッキーの二人であることは間違いないだろう。特にタイ語まで自在に操るワッキーは大の親タイ家。今回、「AEON×よしもと 555 LIVE」のために来タイを果たしたワッキーに「なぜタイ語を話せるのか?」など、その深い関わりについて話を聞いた。
恋の力でタイ語を覚えました
―タイ語を話すようになったきっかけを教えてください
19歳、20歳の時、物心ついたころからやっていたサッカーをやめたんです。高校も大学もサッカーで入ったんですけど、ほかに何もしたことがなかった。大学もやめ、無職だったので、まずは世間を知ろうとバイトを始めたところが、たまたまタイ料理屋さんだったんです。厨房のコックさんがほとんどタイ人でした。週6日くらいで入ってたので、タイ語を覚えたほうが楽しいんじゃないかと思って始めたんです。独学でも勉強し、その中でキーとなったのが、好きな人ができたという(笑)。
―どういう女性だったのですか
ウエイトレスをやっていた方で、一回り歳上の32歳くらいの女性。名前はワーさん。彼女を好きになって、いっぱい喋りたいから、必死に勉強しました。最初はわからなくて、悔しくてまた勉強して、なんとか電話でもちゃんと話せるようになっていくみたいな。やっぱり恋の力はすごいなと(笑)。
―その恋路は最終的にはどうなったのですか
僕がフラれました。彼女はタイに帰っちゃったんです、ビザの問題で。僕が追いかけるような形でバンコクにも来たのですが、結局フラれて身を引いた感じです。それ以降は連絡を取ってないです。ワーさんのおかげでタイ語を話せるようになったので、それは財産として残りました。
―バンコクの夜は楽しみましたか
吉本(興業)のみんなで食事に行ったり、あとタイの曲も少し歌えるので、カラオケに連れてってもらいました。エカマイ駅の近くの店でしたね。
―スクンビット界隈を熟知されているのですか
いや、僕が詳しいのはどちらかというとシーロムなんですよ。ドゥシタニホテルのスタッフが、さきほど話したタイ料理店に働きに来ていたんです。なので、20年前にタイに来ていた時は、ドゥシタニ中心でした。僕の中で、当時の中心街はシーロムでしたね。
―今夜はどうされるんですか
タイでしか味わえないような場所がバンコクにはあるじゃないですか!?先日は繁華街に後輩を連れて行きました。社会見学ですよ! こういう所があるんだぞと(笑)。
―ライブの反応はどうでしたか
日本でやってる感じとほぼ変わりないですよね。バンコクのお客さんのほうが笑いに飢えているんじゃないかという感じはしました。積極的に参加したいという空気感がありましたよ。お子さんも多く、笑ってくれていたし、すごくいい雰囲気でしたね。
―バンコクで定期的にライブをやりたいですか
やれるんだったら本当にやりたい。なんなら次回はチェンマイでもプーケットでも。大きな都市から攻めていって、成功を収めていけば、地方でのやり方も見えてくるのではないかと思います。
―タイでは英語があまり通じないので、ワッキーさんのようなタイ語を話せる人がいると助かります
ですね。コーディネーター料をいただこうかな(笑)。
―では最後にファンに向けて一言
こういうライブをタイでできるのは僕らにとっても貴重な体験ですし、みなさんも生の笑いを感じていただきたいなと思います。あとは個人的にはタイには吉本もありますので、タイ語をもっと勉強して、タイで番組を持ったり、いろんなムーブメントを起こしたいので、今後も注目してください。
プロフィール
ワッキー(1972年7月5日生まれ)。本名、脇田 寧人(わきた やすひと)。ペナルティのボケ担当。北海道釧路市出身。一発ギャグの持ち主として広く知られ、「お化けの救急車」、「芝刈り機」、「半分マン」、「男性ホルモン受信中」などが有名。