今週のギモン「タイの大衆音楽を知りたい」

今週のギモン「タイの大衆音楽を知りたい」

アメリカン・フォークソングやロック、ポップスなど西洋が出自の若者向け音楽はタイでも人気となっていますが、タイの伝統的な民族音楽から派生した大衆音楽の人気も根強く、衰えを知りません。
「タイの演歌」などと表現する人もいます。背景には、タイは西洋の植民地になったことがなく、比較的自国の文化を維持しえたことと、仏教の影響が極めて強かったことが考えられています。

タイの音楽は7等分平均律に基づく世界にも希な音階で構成されています。使用する楽器も特徴的で、ソー(二胡)、チャケー(三弦琴)、クルイ(縦笛)、ラムマナー(片面枠太鼓)、トーン(片面太鼓)、チン(シンバル)、ラナート(木琴)など多彩です。伝統的な民族音楽や宮廷音楽を核に、周辺の中国、カンボジア、ジャワといった国々の伝統音楽が影響を与えたものと考えられています。

タイで著名な音楽家のひとりに、ドイツ人音楽教師とタイ人女性との間に生まれたプラ・チェーンドゥリヤーン(1883~1968年)がいます。タイ国歌の作曲者としても知られる人物で、伝統的なタイの大衆音楽と西洋楽器を融合させた人物としても多大な功績を残しました。


 

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