誘拐と思われた、あるタイ人女性の行方不明事件
SNSの拡散により発見されるも、驚くべき真相が明るみに
今月13日、“ティッティ”という人物が、行方不明になっている親戚女性の写真をフェイスブック(FB)にアップ。投稿は瞬く間に拡散され、そのシェア数の多さから、世間の注目を集めた。
失踪した女性の名はター。ティッティさんによると、「郵便局に行ってくる」と告げて家を出た後、行方がわからなくなったとのこと。家族はターさんの携帯電話に何度もかけたがつながらず、FBのステイタスはオンラインになっているものの、メッセージを送っても返答がなかったという。
その後、防犯カメラによって彼女がタクシーを利用したことが判明。郵便局には姿をみせなかったことから、疑惑の目はタクシー運転手へ。しかし、映像からは運転手の特定が難しく、事件は暗礁に乗り上げたかに思われた。
だが、ターさんが行方不明になってから2日後、事態は急転。ティッティさんはFBの情報をアップデートし、「(FBユーザーから連絡を受けて)彼女がラヨーン県にいることがわかった。今から同県のバウォンモンコン署に迎えに行ってきます」と投稿。タグ付けされたそのユーザーのFBには、ターさんの疲れきった様子が写っていた。
行方不明のターさんが見つかり、一件落着と思いきや、話はこれで終わらなかった。「Black Hat」というFBファンページに、この“失踪話”のウラを匂わせる投稿が寄せられたのだ。
投稿主は、自称・失踪女性の知り合い。それによると、世間を騒がせた行方不明事件が、実は失踪女性と親族の自作自演だったとのこと。女性はある時、事故に遭った人を介抱するふりをして金品を窃盗。それがバレるのが怖くなって自分が誘拐されたことにし、逃亡を図るつもりだったという。
実際、ターさんに失踪時の詳細を聞いても言葉を濁すのみ。さらに、家族や親戚は彼女が行方不明になった際の投稿を削除してしまい、事件の真相についてはだんまりを決め込む。
その後、事実を追及されたターさんは「行方不明事件は嘘だった」と認め、謝罪。世間から激しいバッシングを受け、交際相手にも振られてしまった。
ほんの出来心で犯罪を犯し、その場しのぎで誘拐騒ぎをでっち上げた彼女。あまりにも自分勝手な今回の事件に、同情の余地はない。