東南アジア最高層ビル「ザ・スーパータワー」が誕生

東南アジア最高層ビルが誕生

シーロム、スクンビットに続く、バンコク第三の商業都市が生まれる

不動産開発のグランド・カナル・ランドが、バンコクのラチャダピセーク通りとラマ9世通りの交差点に、高さ615メートルを誇る東南アジア最高層ビル「ザ・スーパータワー」の建設を明らかにした。地上125階、敷地面積約32万㎡、予算180億バーツ、完成予定2019年。

これまでタイの最高層ビルは、ホテル「バイヨーク・タワー2」の304メートルだったが、同ビルの高さは約2倍。東南アジア最高層は、クアラルンプールの「ペトロナスツインタワー」の452メートルであり、実に200メートル近くも差をつけることとなる。オフィスや6つ星ホテルが入る複合施設となり、金融機関や通信会社のアセアン本社、夜景を見られるスポット、敷地面積6000㎡のコンベンションセンターなども入居予定。

設計を手がけるのは、残念ながら日系企業ではなく、アメリカ最大級の建築設計事務所「Skidmore, Owings & Merrill(スキッドモア・オーウィングズ・アンド・メリル)」。同社は、ニューヨークの超高層ビル「1ワールドトレードセンター」の設計を手がけた企業としても知られ、地震などの防災対策への信頼性も高い。環境面にも配慮され、遮熱コーティング窓ガラス、高効率空調機、可変風量換気システム、太陽光発電を導入し、自転車駐輪場も多数用意されるなど、バンコク事情も考慮した最新鋭技術を集めた一大ビルとなる。

驚きなのは、同ビル建設が「ザ・グランド・ラマ9」という巨大プロジェクトの一環ということ。ラマ9エリアの再開発を目指す同プロジェクトは、2000ユニット以上を有すコンドミニアム、36階建てのオフィスビル、ショッピングセンター(セントラルプラザ・グランドラマ9※完成済み)、260室を有す4つ星ホテルなどを含めた、いわばコングロマリットビジネス。同ビルが完成する頃には、ラマ9エリアの地価が上昇し、盛り上がりをみせるのは間違いないだろう。

ラマ9エリアは渋滞問題を除けば、高速道路にも近く、地下鉄も利用でき、便利な場所であることは誰もが知るところ。東南アジア一の高層ビル誕生とともに、シーロム、スクンビットに続く、バンコクの一大商業都市が生まれようとしている。

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