男同士のカップリング番組

事前から期待度が高かった恋愛バラエティ
刺激強すぎの行き過ぎた演出で批判殺到

 

動画配信アプリ「LINE TV」で放送している男性同性愛者を集めた番組「Take Guy Out Thailand」が話題だ。
同番組は、2011年7月から毎週土曜日午後2時にチャンネル3で放送されている男女恋愛バラエティ「Take Me Out Thailand」のオマージュ。元祖は、3〜4人のゲストが一般人30人の独身候補者の中から、1人を選び出し、カップル成立を目指すもので、現在も高視聴率をマーク。フェイスブックの「いいね!」は600万を誇る。
閑話休題。Take Guy〜版は、今年5月7日から毎週土曜日午後3時から「LINE TV」で放送されている。番組スタート前に候補者を応募した際には、多くのイケメンが参加を申し込み、放送開始前から話題沸騰。しかも、元祖と同じ制作会社ということもあり期待度はさらに高まった。
ところが、フタを開ければ、番組の絵面や言葉遣いのほか、出演者の動きが性的描写にリアル過ぎて卑猥だと批判が続出。視聴してみると、候補者とゲストが交流する場面では、キスやバナナを咥えるシーンなどもあり、同姓同士の求愛行動とはいえ、刺激が強すぎた。
ある視聴者(男性同性愛者)は「番組を通じてタイにおける男性同性愛者への偏見を減らせる機会なのに」と嘆き、また他の視聴者(同)からも「ゲイは性交することしか考えてないと世間に印象付けてしまった。この番組はもはや恋人探しが目的ではない。僕もゲイだけど、この内容は納得がいかない」と批判を綴る。さらには、「いずれYoutubeなどの動画サイトに投稿されるはずで、閲覧制限もなく、子どもが見れば社会にとって悪影響を及ぼす」と懸念の声は鳴り止まない。
現在の日本では、深夜番組枠でも厳しい内容だが、同性愛者に対して偏見がない寛容なタイならではの番組なのだろう。
とはいえ、今回の批判が続出したのは番組演出上の問題であり、男性同士の卑猥で刺激的な場面をもっと減らし、純粋な恋愛群像シーンを増やせばよかったに違いない。恋愛は自由なのだから。

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