ネットユーザーは犯人探しに奔走
予期せぬ被害拡大でモラルの問題に発展
14日、タイの掲示板サイト「パンティップ(Pantip.com)」に、ある男性教師が投稿した相談が炎上し、話題となっている。
投稿は「勤務している学校の男子生徒と関係を持ってしまった。どうすればいいだろう」というタイトルで始まるスレッドで、同日11時頃にアップ。内容は先生と生徒との赤裸々な関係が綴られており、投稿者は結果的に力づくであった行為への罪悪感から相談を持ちかけたという。
ショッキングな内容だったためスレッドは盛り上がりをみせるかと思いきや、パンティップユーザーはあることに気づく。なんとスレッドを投稿した男性のIPアドレスとスレッドの相談に対して一番最初に回答した女性のIPアドレスが同じだったのだ。「これは明らかに怪しい」、「このスレッドは作り話だ」、「言葉使いが学生っぽい」、「内容からしてBLを好む腐女子の仕業だろう」などのコメントが飛び交い、ネット上は大荒れとなった。
これに便乗したあるユーザーAが、このIPアドレスから投稿履歴を調べ上げ、犯人を女性と特定。さらに住所を割り出し、同日14時頃にパンティップ上にさらけ出した。日本のネットでいうところの公開処刑の様相を呈してきたこのスレッドは、さらに炎上することとなった。
張本人である女性は同日20時頃、投稿した相談内容すべてがウソだったことを認めて、パンティップ上で謝罪。さらにユーザーAに公開された住所の削除を依頼した。しかし、ユーザーAはそれに応じず、パンティップ上では賛否両論。「やり過ぎだ」という意見もあれば、「ざまあみろ」との声もあり、総コメント数は700まで跳ね上がった。
結果的にユーザーAは依頼に応じ、14日22時頃に女性の住所を削除。この騒ぎは一日のうちに鎮火したものの、ネットユーザーの間では知らない人はいないほどの出来事となった。
日本人からすれば、さほど話題になる内容ではないと思えるが、タイでは事情が異なる。とくにパンティップの場合、ある程度モラルを守れる大人が利用するもので、内容も信憑性が高いものが多い。しかし、今回の一件は単なる悪ふざけ。自業自得ともいえるが、簡単に踊らされるタイのネットユーザーにとっても問題提起となりそうだ。