ポンシャノック容疑者が追い求めたのは“日本人男性とカネ”
日本人男性2人を殺害。騙された邦人は、少なくとも5人以上いた。
愛知県出身の日本語教師、島戸義則さん(79)を殺害、逮捕されたポンシャノック容疑者(47)。島戸さんの預金通帳からは、多額の現金が引き出されていた。10月25日、容疑者は11年前にも、別の日本人男性、田中勝利さん(当時56)を殺害したとして、再逮捕。田中さんは階段から転落という「事故死」で処理され、当時妻だった容疑者は、多額の保険金を受け取っていた。金銭目的の犯行であることは火を見るより明らかだが、容疑者は犯行を否認し続けている。
そもそもポンシャノック容疑者とは、一体どんな人物だったのか。
地元紙によれば、容疑者は過去にトンローでバー「ローズ」を経営。そこで、出張でバンコクを訪れていた日本人男性と出会い、結婚するために日本へ渡る。だが、この男性との結婚生活も長くは続かず、2〜3年後に離婚。帰タイした2002年に、今度は青森県出身で自営業を営んでいた前述の田中さんとタイで結婚。その後の顛末は、明記した。
悪女の本領発揮はここからだ。容疑者は、田中さん殺害後、再渡日し、タカギワなる日本人男性と再婚するも、女性絡みの問題でケンカ別れ、日本国籍を手放したくなかったのか、離婚届けを出さずに帰タイすると、スクンビット周辺でマッサージ店を開く。そこで出会ったカマガリという日本人と付き合い、別れ際に300万バーツを騙し取った疑いも浮上している。他にも、地元紙には、イシザワという日本人男性からも金銭を騙し取っていたという話や容疑者が経営していたローズは、もともと別の人間との共同経営だったが、パートナーの急死で容疑者の手に渡るなど、悪女の人生に疑惑と悪い噂は尽きない。
それでも当の本人は、警察に対し「日本には、もう一人の彼氏がいて逮捕されていなければ、10月16日にタイで会うはずだった」と全く意に介していないご様子。わかっているのは、“カネ”に対する執着心と日本人を“カモ”にしていたこと。余罪を含め、全容解明には、時間がかかりそうだ。
【写真上】逮捕されたポンシャノック容疑者(47)