低迷続く、観光地プーケット

不安視されていた観光客離れが的中 観光地ならではの“ぼったくり”も一因か

年間延べ1300万人の観光客が訪れるリゾート島プーケットの観光業に現在、暗雲が立ち込めている。

事の始まりは、今年7月に起きた観光船の転覆事故に遡る。

中国人47人が犠牲になったこの事故を受け、外国人の中でも群を抜いていた中国人旅行者が激減。

タイ旅行業協会によると、今年は前年比26%減の250万人に留まり、事故から2カ月足らずで中国人によるホテルのキャンセルは7300室以上。

一説では、420億バーツ(約1,441億円)の損害になるとも言われている。

一方で、事故の影響だけが原因ではないという声も聞こえている。

今月14日、プーケットでツアー会社を経営する男性が自身のFacebookに「ここ10年で、これほど閑散としたプーケットを見たことがない」と投稿。

政府による支援不足を示唆した。

これに対し、同地の観光業者のモラルの低下やおごり高ぶった態度にも一因があるといった非難の声が殺到。

インターネットを中心に、議論を呼んでいるのだ。

とりわけ問題視されているのが、観光客をターゲットにした“ぼったくり”。

「通常の2倍以上のタクシー代を請求された」「屋台とは思えない高額な食事代を支払った」といったコメントが続き、節度を超えた“観光地料金”に赤信号を灯している。

いずれにせよ、政府にとって受難の一年が待ち受けているのは明らかだが、まずはその行方を見守りたい。

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