腰痛

菅谷 卓広▶世界最先端の電気治療を筆頭に、整体や鍼、カイロプラクティックを融合した複合治療を行う「ペイン アウェイ クリニック」院長。身体のエキスパートとして、タイで12年の実績を誇る。

上野 圭司▶12年前に来タイ。2009年、マッサージ店「at ease」をオープンし、現在バンコクとハノイに4店舗を展開。最近、スコータイの自社農園で無農薬ハーブを栽培するプロジェクトを始動させた。


長時間同じ体勢で座る、猫背など、普段何気なくとっている姿勢が原因で腰痛になる人は多いという。以前は、腰に痛みを感じてもすぐに治っていたという「at ease」の上野代表。腰痛の改善法について、痛みを取り去る専門家・菅谷院長に伺った。

▶ここ一年くらい腰痛が慢性化していて、辛いんですよね。マッサージ店を経営していながらお恥ずかしい限りなんですが(笑)。肩凝りなどに比べ、腰痛はより難しいなと改めて感じているところです。

▶画像プログラムで測定した結果、上野さんの場合、背中から腰の辺りにかけて背骨のズレ、骨盤のねじれが見られます。右の骨盤が前方向にねじれることで、右膝が内側に入っています。また、反り腰ですね。反り腰は、腰に負担がかかり、周辺の神経を圧迫するため、腰痛の原因になります。

▶そうなんですよね。自分でも左右差や歪みについては自覚があって、毎朝ストレッチをしているのですが、なかなか良くならないんです。筋トレをするべきかとも思いつつ、そこまではできていません。

▶筋トレより、姿勢を支える筋肉(体幹)のトレーニングをおすすめします。体幹って、普通の筋トレだとなかなか鍛えられないんですよ。例えば一般的な筋トレの「腹筋」も、実は表面上の筋肉を鍛える動きなんです。ムキムキのボディビルダーのような人でも、意外に体幹が弱いということがあります。

▶体幹を鍛えるなら、ピラティスとかヨガが良さそうですね。僕は、柔軟性のなさも気になっていて。

▶柔軟性をつけるにはヨガ、体幹を鍛えるにはピラティスが良いと思います。それから上野さんの場合、股関節と足が硬いのが、痛みを引き起こす要因になっていると考えられます。上野さんはマッサージ店を経営されていますから、タイマッサージで足をしっかりほぐしてもらうのもおすすめです。

▶「at ease」でのマッサージはリラクゼーションが目的ですが、ストレッチの要素もありますからね。受けた後は、やはり楽になりますね。

▶やっぱり、東洋医学的な良さはあなどれないですよ。指圧や整体で、痛みや凝りを感じる部分を中心に施術されることが多いですが、不調の原因は、歪みや患部周辺の筋肉の緊張ということが結構あります。当クリニックでは中医学の医師が鍼治療を行っているのですが、肩凝りで足に、首の痛みで手に鍼を打つことがあります。僕自身、腰痛の患者さんを診る時は足からチェックします。足の筋肉の緊張があると腰も硬いので、足やお尻周りからほぐすことが多いんですよ。筋肉は引っ張り合っているので、他の筋肉に引っ張られて不調になるというのは良くある話です。痛みがある部分をケアしてもなかなか治らない場合は、別の原因があるかもしれませんので、専門家に相談してみて下さい。


同院では、筋肉や姿勢の歪みの画像診断プログラムを導入。撮影から10分ほどで、改善すべき点や、その人にあったエクササイズなどが載った結果が出る


Website:https://www.painawayclinic.com/

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