タイで生まれ、18歳まで日本で暮らしていたKatjung(カッチャン)さん。
バンコクに帰省した21歳の頃、偶然に導かれて芸能界入り。モデル、
俳優、ステージ出演と活動の場を広げるカッチャンさんが描く道筋とは。
幼少の頃からモデルたちが闊歩するランウェイに強く憧れ、トップモデルのウォーキング映像を眺めては独自に研究して来たというカッチャンさん。世界で一番大好きと明言するファッションブランドは、「ヨウジヤマモト」。つぶらな瞳と艶っぽい唇、特徴的なパーマヘアから可愛らしさを滲ませる一方、カメラを前にした瞬間にクールな表情へ早変わり。
そんな才能の片鱗を伺わせる彼が、芸能界に入ったのは偶然のこと。日本の高校卒業後、大学進学のため渡米。大学を卒業し、自身の進路を考えていた頃、母親の勧めで数カ月タイに帰省した際に、芸能界への道を開きました。
「その時、たまたま芸能活動をしている知人に付いて撮影現場を訪れたんですが、現場の雰囲気が面白くて。多才な人たちが集まって、一つの作品を創り出すクリエイティブな世界にグッと惹かれたんです。経験はゼロでしたが、自分もタレントとしてそこに混ざりたいと思い、とにかく勢いで飛び込みました」。
比較的、入り口は広いと言われるタイの芸能界。だからと言って、名前と顔が知られるようになるかは別問題。CM出演の機会を得ても、主役はもちろん商品。自身にスポットライトが当たることはないまま2年ほど下積み時代は続きましたが、「やるからには、誰もが知る存在になる」———。カッチャンさんの熱意が消えることはありませんでした。
現場や衣装によってさまざまな表情を見せるカッチャンさん。モデル以外の活動にも期待
知名度はまだまだこれから。
日本とタイを繋げる存在に
転機は、昨年出演したタイで大人気のモデルオーディション番組「The Face Men Thailand Season2」。演技やアクションなどさまざまなテーマに挑みながら、ファイナルステージへ進出。幼少期から磨いて来たウォーキングに加えて、日・タイ・英語という言語の強みを発揮。さらに、世界各国から集まった出演者と密なコミュニケーションがとれたことが今に繋がったと振り返ります。
その現場で出逢ったのが、「よしもとエンタテインメント(タイランド)」に所属する美容芸人・Ryotaさん。事務所を移籍するきっかけになったと同時に、披露する機会が少なかった日本語力で活動の場を広げています。「Ryotaに出逢ったおかげで“日本人”としての仕事が増えました。それに、今まではモデルやCM撮影が主でしたが、最近はイベント出演も入って来て。MCとの掛け合いやリアクション、話の展開など毎回が勉強ですね」。慣れない土俵に戸惑いながらも、どこか嬉しさを漂わせます。今年4月には、吉本興業が開催した「沖縄国際映画祭」にゲスト出演。今後日本でのさらなる活動を目指すと同時に、日本とタイを繋ぐ存在になりたいと力強く宣言。また日本で結果を出すことで、芸能界へ入る選択肢を増やしたいと意気込みます。
「僕自身、最終的には日本で活躍したいという想いはありますが、だからといって日本で活動を始める必要はないと思っています。ゴールは一つでも、進む道は何通りもある。タイを経由して日本に向かうのも一つですし、僕を通して、芸能界に憧れる人たちの選択肢が増えたら嬉しい。華やかな世界は夢ではなく、手を伸ばせば届く場所にあるんだって」。
今は“まだ”日本に縁がないと感じ、タイ移住を決意した21歳の頃。誰かの二番煎じではなく、自分の理想像へ邁進するカッチャンさんの歩みはきっと、日本とタイの架け橋となるはず。
PROFILE
Katjung
カッチャン
1995年、東京都出身。日本人の父親とタイ人の母親の間に生まれ、18歳まで日本で生活。3年のアメリカ生活を経て2016年にタイへ移住。同時に芸能活動をスタート。日本語・タイ語・英語を操るトリリンガルとしてモデル、俳優などタイを拠点に活動。
@katjung_yepimkat31
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英語・タイ語で綴られるカッチャンさんのインスタグラムでは、随時出演情報やイベントの告知を発表。さらにプライベートが垣間見える写真は、ファンじゃなくとも必見です。
[問い合わせ]
E-mail: info@yoshimoto.co.th
Facebook:Yoshimoto Entertainment Thailand
編集部より
本誌主催「イオン桜まつり」では、日タイで活動する俳優兼イベンターのYukiさん、吉本タイのRyotaさんと一緒に「Yuki with Ryota & Katjung」としてステージに登場。3人での活動にも今後、注目です