タイの賭博法により設置も使用も禁止に
日本とタイの法律の違いとは?
先月地方行政局は、パトゥムターニー県ランシット市の2カ所のゲームセンターで、賭博法違反とするクレーンゲーム機26台を撤去。子どもは遊び道具がなくなり悲しむ中、規制を掻い潜ろうと同機には「トレーニング機」など書かれた看板が貼られていた。
内務省は2006年、現金を投入して景品を取る行為が「ギャンブル」に当たるとし、1935年に施行した賭博法に基づき、同機を非合法化した。しかし、今だにデパートの遊び場などに設置されているのが現状。「自動販売機」などと言い訳する企業が野放しになっている。
今年に入り、クレーンゲームに夢中になり浪費する10歳以下の子どもが急増し、保護者からの苦情が殺到した。これを受けて内務省はウドーンターニー県を皮切りに摘発を強化した。タイ王国国家警察庁は、全国の設置場所を検査すると発表。発見後は直ちに撤去し、違反者には2年の禁固または2,000バーツの罰金が科せられる。
一方日本は、タイでは違法とされるパチンコやクレーンゲームといったゲーム機がいたるところに設置されている。日本の賭博罪は“金銭や品物を賭けて勝負を争う遊戯”が対象で、上記ゲームは合法とされている。さらに日本はカジノ法案が成立。両国で基準は違うものの合法化している遊びは何かを理解し、子どもでも安心な環境を整えることが重要ではないだろうか。