不安よりも楽しみな 気持ちが強い! 私らしく盛り上げたい
いずた・りな
1995年、埼玉県生まれ。2010年にAKB48研究生となり、12年正規メンバーに昇格。17年7月にBNK48へ移籍。愛称は「いずりな」
伊豆ちゃんは一番の仲良しであり、 良きライバルです
おおくぼ・みおり
1998年、茨城県生まれ。2009年、親の仕事に伴い来タイ。17年、BNK48オーディションに合格し、アイドルとして活動を開始。愛称は「みおり」
今年6月、タイ国内では2番目となる姉妹グループCGM48の結成が伝えられた。
その約1カ月後には、「伊豆田莉奈、移籍、劇場支配人」という電撃発表。
話題の伊豆田さんと、そして彼女を近くで見つめて来た大久保さんの心境とは。(取材・文/山形)
まずは伊豆田さん! CGM(チェンマイ)48移籍、そして劇場支配人就任おめでとうございます!
伊:発表は6月頭のチェンマイで開かれたBNK48のイベントだったんですが、お話を頂いたのはそれより前のことでした。美織には発表まで黙っていたんだよね。
大:そう。けどCGM48結成が発表された6月の時点で、同時にBNK48からメンバー2人が移籍すると発表されて、モニターにそのメンバーのシルエットも出されたんです。それを見て、多分、伊豆ちゃんなんだろうなと予想していました。
伊:SNS上でも話題になっていたもんね。今はまだオーディションの真っ最中なんですが、これまで以上にタイ語を勉強しないといけないなと思っています。
8月にリリースされる2ndアルバムの新曲「Reborn」では、伊豆田さんがセンターに抜擢されました
伊:4月の握手会イベントでアルバムのリリースが発表されたんですが、その日に発表されるとは何も知らされてなかったんです。表題曲であり、新曲でもある「JABAJA(ジャーバージャ)」では私の名前が呼ばれなくて。選抜に入れなかったかと諦めていたら2曲目のセンターとして名前が呼ばれて、とにかく驚きました。状況が信じられず笑っちゃうし、「なんで私!?」という気持ちだったんですが、メンバーから声を掛けられ、ファンの人も大声援を送ってくれてやっと実感できました。
大:私はその時握手会がなくて家で携帯をいじっていたら、突然「伊豆田莉奈」「伊豆田莉奈」とSNSの投稿が飛び込んで来たんです。「どうした!?」と思って見たら、「伊豆田莉奈、センター」という文字が出て来て。新曲の存在もその時初めて知りました。発表を知って、自分も選抜に入れて良かったという気持ちと、やっぱりBNK48の中でも一番仲良しの伊豆ちゃんがセンターになって嬉しい気持ちが強かったです。けれど伊豆ちゃんは良きライバルでもあるので「あ、ヤバい……」という感情が一つ、ポーンと沸き上がりました。やっぱりセンターに選ばれたのとそうでないのとでは大きな違いがあると思うので、自分の今後に対しての焦りも少なからず感じましたね。
伊:私がセンターに選ばれた「Reborn」という曲は、AKB48の時にも同じくセンターをやらせてもらったすごく大切な曲です。日本でもタイでも、2つの言葉(国)でセンターをやらせてもらうのはAKB48グループでも初めてらしくて。自分がその1人目になれたというのも光栄ですし、タイに来てBNK48としてこの曲をまた歌える日が来たということが何より嬉しいです。
大:ずっと「『Reborn』をタイ(BNK48)でやりたい」って言ってたもんね。それに「卒業の時には絶対に歌いたい」って。
伊:そうそう。タイに来た当初からずっと言ってたんです。そしたら「Reborn」=ラストソングみたいなイメージがついちゃって、今回の発表後、ファンの人やメンバーに「辞めないよね?」って聞かれてしまいました(汗)。移籍はありますが、卒業の予定はありません。不安にさせてごめんなさい!
BNK48の結成から3年を経て…
大:本当にファンの方々が増えたなと感じます。デビュー曲のリリース時、私を含めた6人でタイのショッピングモールを回ってミニコンサートをやっていたんですけど、集まる人たちは30人ほどだったんです。それが今は(ショッピングモールの)2階・3階・4階と人がギッシリと埋まっている。感慨深いものがありますし、自分たちの活動が浸透しているんだと実感します。
伊:私は結成当初はまだタイに来ていなくて、デビューイベントで初めて同じ舞台に立ったんですが、その時からタイのファンの盛り上がりを感じていました。けれどやっぱり「恋するフォーチュンクッキー」から人気がグンと上がりましたね。この曲をきっかけに日本のアイドルが好きなタイ人のファン層を越えて、一般層まで広がって。その人気が今も継続していることはすごくありがたいことです。
大:メンバーもみんな変わりました。逆に自分が一番変わってないんじゃないかと不安になるくらい。何事にも「こうしたい」っていうのが出て来たというか、周りのこともファンのことも考えて意見を出すようになりました。個人個人で成長して、BNK48愛が強くなっているなと感じます。
グループの中で“日本人”として目指すもの
伊:移籍当初、BNK48はタイのアイドルではありながらも“日本から来たタイのアイドル”というイメージを持っている人が多いと感じました。だからこそ私はオリジナルのAKB48メンバーとして、AKB48でやってきたことをみんなに伝えたいと常に意識しています。ダンスやアイドルらしい仕草、ファンの人が楽しんでくれる方法……。それは私にしかできないことだと思いますし、これからも伝えていきたいです。
大:私は、BNK48は日本とタイを繋げる役割でもあると思っていて。もともとグループに入る前から日本とタイを繋げる、架け橋になるような仕事をしたいとずっと言っていたので、その意識をしっかり持って、これからも両国を繋げる仕事がたくさんできたらいいなと思いますし、タイで「日本人で知っている人は誰?」って聞いた時に「大久保美織」って言われるようになりたい。日本代表ではないですが、タイでそんな存在になれたらと思います。