著作権会社を名乗り少女に罪を押し付けた男
ロイクラトンを利用した卑怯な手口とは…
今年も「ロイクラトン祭り」の時期がやってきた。
旧暦で12月の満月の夜に灯籠(クラトン)を川に流す同祭り。
クラトンはバナナの葉で作られ、近年は現代的なデザインも人気を博す。
そんな中、祭りを背景にした事件が発生した。
今月1日、ナコーンラーチャシーマー県に住む15歳の少女が著作権違反の疑いで連行された。
地元警察によると、インターネットを通じてクラトンを販売していたこの少女は、ライセンス会社の従業員を名乗る男からリラックマやドラえもんなど有名キャラクターを1個25Bで計50個制作してほしいと依頼された。
数日後、少女が作品の受け渡し場所に向かうと、態度を一変させた男は少女による著作権侵害を訴え、少女は通報を受けた警察による事情聴取を受ける事態となった。
著作権違反の場合、権利者以外の第三者が訴えても罪には問われないため少女は逮捕こそ免れたが、報酬を受け取れないばかりか男に5,000Bの和解金を要求され、家族と共に示談に応じたという。
一方で、事件に疑問を抱いた少女の叔母は「著作権違反は犯罪だが、未成年者に対してこうしたやり口は酷い」とSNS上に投稿。
するとたちまち反響を呼び、男が所属するとしていたライセンス会社も事件の関与を否定する声明を発表。
一気に形勢が逆転し、今後の取り調べ次第では男には著作権違反や偽証罪に問われる可能性も浮上している。
著作権の侵害は万国共通の犯罪行為。
くれぐれも甘い話にはご注意を。