チェンマイ、ドイステープの国立公園で火災 2週間燃え続けた森林が原因で大気汚染も
森林火災は、ひとたび燃え始めるとその被害が甚大となることが多い。3月14日そんな災害がチェンマイの「ドイステープ・プイ国立公園」発生してしまった。
ドイステープといえば、ドイステープ寺院をはじめとしたチェンマイ最大規模の観光エリア。
そこを取り囲むように広がるドイステープ・プイ国立公園は、チェンマイ市内から6キロメートルほどの距離。
16万3162ライ(1ライ=1600㎡)という広大な森林で火災が起きたのだ。
国立公園内の様々な場所で火災が発生し、その数は500カ所ともいわれている。
森林火災の恐ろしさは他国の事例でもわかるとおり、鎮火までに多くの時間を必要とすることだ。
火災はドイステープ寺院のすぐ近くにまで広がったが、消防団と住人の協力で寺院には被害が及ばなかったという。
軍、警察、住民、ボランティア団体などが一丸とった消火作業は2週間にも及んだという。
中でも長時間にわたり働き続けた消防職員の功績はとても大きい。
そして、ドイステープ・プイ国立公園の森林火災は3月30日に完全に鎮火した。
今回の森林火災は、このエリアの2500ライ以上の森を焼き尽くしただけではなく、ドイステープの微小粒子状物質PM2.5濃度を、基準値が50μg/㎥であるべきところを700μg/㎥まで上昇させ、大気汚染が過去最悪レベルになったという。
捜査の結果、火災の原因は人為的なものだと判明。
現在、2人の犯人は捕まったが動機は明確ではないという。