チェンマイ大学内で暮らす犬「ティア」が急逝した。 彼は、学生たちのアイドルだった。
7日、チェンマイ市内の道路脇で枯れ葉に埋もれたティア(雑種・オス)の亡骸が発見された。死因は車との接触事故。
今月4日に行方知れずとなり、学生らによる必死の捜索が続いていた。
享年8歳だった。
ティアは、もともと同市内のある民家で飼われていたが、いつの日からかチェンマイ大学に顔を出すように。
そして、よほど居心地が良かったのだろう。
2014年、彼は大学構内に居を移した。
人懐っこい性格に加え、愛らしい小柄な体型(タイ語で「ティア」の意味)から人気者となり、専用のFacebookページも開設された。
同大学で毎年恒例、新入生歓迎会と称したドイステープ14km走で学生らを励ますかのように一緒に走ったのは有名な話。
ゴールしては引き返し、まだ途中にいるランナーたちと共に何度もゴールを目指したという。
学生たちはその姿に胸打たれ、親しみと敬意を込めて「ピー・ティア(ティア先輩)」と呼んでいた。
ティアが発見された翌日、学生らは事故現場を訪れ、その冥福を祈った。
今後、大学内に墓を造り、そのそばに銅像を建てることも計画しているという。
FBページには、「ティア先輩大好き。
一生忘れない」「最後に抱きしめたのは3月だった。
もう一度会いたい」「ティア先輩の写真をずっとお守りにする」など2万5000を超えるメッセージが寄せられ、それぞれの思い出を振り返った。
“ティア先輩”の存在は、同大学の語り草になるに違いない。