名門校で虐待の波紋

タイ全土に49校を展開する名門校で虐待が発覚。 複数児童の異変により保護者が学校へ訴え…

日本には“愛の鞭”と言い替え、体罰を正当化するような悪しき風習が未だに議論されている。

子育てに優しいタイで体罰や虐待など皆無と思うかもしれないが、どうやら日本に等しい部分があるようだ。

このたび全国に49校を展開し、幼児から高校生までが所属する超名門私立校「サーラサート」のラーチャプルック校で9月25日、児童虐待が発覚。

調べを進めると、グループ全体のうち34校で虐待が確認されたという。

事件が明らかになったのは、自宅で過ごす子どもの異変を感じた保護者による問い合わせから。

不審に思った保護者は校内に設置される防犯カメラの映像開示を要求。

すると、幼稚部に所属する女性のベビーシッター(30)が複数の児童に暴行している様子が映し出された。

この女性は理由なく幼児を倒したり耳を引っ張ったり、さらにはその頭をテーブルに打ち付けたりといった乱暴行為を日常的に犯していたという。

暴行された児童は明るい性格から一転、閉口するなど情緒不安定に陥っていると保護者は語る。

本ニュースは同校を超えタイ全土で大きな話題となり、教育省のカノックワン副大臣は9月29日、暴力を受けた生徒の転校や、すべての生徒に対して無料カウンセリングを行うことを発表した。

また、傷害罪及び児童保護法違反でこの女性は起訴されるという。

今回は防犯カメラが設置される私立校だからこそ明らかになったが、公立校ではいかに…。

事態は氷山の一角かもしれない。

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