パタヤビーチ曇りのち晴れ

コロナ禍で喘ぐパタヤビーチ。 起死回生の「NEO PATTAYA」とは

世界でも有数のビーチリゾートであるパタヤ。

一年間に訪れる観光客数は約1,500万人、その3分の2の約1,000万人が外国人観光客で、インバウンド需要が落とす外貨は240億Bにも上る。

しかし新型コロナウイルス禍の影響をもろに受け、経済面での頼みの綱である外国人観光客は激減。

皆無とまではならないまでも、コロナ禍以前の街の姿は見る影もないのは周知のごとくだ。

そんなパタヤだが、ただじっとコロナ禍の影響が過ぎ去るのを待っているだけではない。

現在でも花火フェスティバルやミュージックフェスティバルなどで限りある内需を取り込もうと懸命だが、ここへきて官民が協力したパタヤの再開発計画が具体化し始めている。

「NEO PATTAYA(復活するパタヤ)」というプロジェクトがそれで、想定されている総予算はなんと800億B。

7つのプロジェクトを並行させて走らせ、一挙にパタヤを変えていこうという構想だ。

その1つ目は毎年雨季にパタヤ市街を悩ます洪水問題の解決。

2つ目は街全体の衛生面を改良する排水システムの高効率化。

3つ目は計画されている高速鉄道にアクセスするモノレールの敷設。

4つ目は高度な情報技術を伴ったデジタルマスタープランの構築。

5つ目はオールドタウンとして知られるナクルア市場の再開発。

6つ目はラーン島との海路の基点となるバリハイ埠頭の開発。

そして7つ目はパタヤ沖合に浮かぶビーチライフのメッカでもあるラーン島そのものの再開発だ。

さらに隣り合わせのジョムティエンビーチを拡張し、パタヤビーチとの連続性を実現させる工事も既に行われていて、計画全体が進めばこのエリアが経済・社会・文化・自然を取り込んだ戦略拠点となることも夢物語ではない。

ベトナム戦争時代に米軍の保養地として開発され、その頃から数えると60年以上の歴史を持つパタヤビーチ。

そのNEO PATTAYAプロジェクトが具体的に形として見え始めるのは2022年とされている。

まるで曇天のように喘ぐパタヤが、真の晴天を迎える日を楽しみに待ってみたい。

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