トーク番組での大爆笑が問題に

人気お笑い芸人が司会を務めるトーク番組で、 視聴者のコメントをネタにしたところ社会問題へ

お笑いパフォーマンスの役回りに“ボケとツッコミ”というのがあるが、それはプロの微妙な掛け合いがあってこそ成り立っている関係だ。

その掛け合いに多少の皮肉が含まれているとしても、そこにユーモアを感じられることで、それを見た人、聞いた人が思わず笑ってしまうのだ。

ところが、タイのトーク番組「トーク・カ・トゥーイ」で、ブラックな笑いが元となって問題が起きてしまった。

人気お笑い芸人のポムペムが司会を務め、その日は女優のトゥイトゥイがゲスト出演。

二人が番組を観ている視聴者に質問をして、取り上げられた答えには賞品が贈られるという企画だった。

そして「死ぬ前に一度やってみたいことは?」という質問に対して選ばれた視聴者の答えは、「死ぬ前に一度、ホアヒンに行ってみたい」というもの。

この答えを聞いた二人が大爆笑した上に、口にした言葉がいけなかった。

まずトゥイトゥイが「あなた誰なの?ホアヒンに行くことがそんなに難しいことなの」。

そしてポムペムが「あまりお金を持ってないみたいだね」と大笑いしながら畳み掛けたのだ。

この番組を録画した動画がツイッターに投稿されると、途端に炎上。

人を侮辱する笑いは許されないといったコメントが殺到し、もはや社会問題の体をなしてしまった。

二人は早々に謝罪したが風当たりは強く、完全に許されるまでには時間がかかりそうだという。

今、タイの一般庶民の間では、人が置かれた立場を揶揄するような発言や行動を批判する風潮が高まっている。

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