国家警察本部のフェンスに設置された電球が盗まれる。
そんな事件をネタにしたちょっとだけ熱い世論とは…
たとえどのような理由があろうと、人様のものを黙って頂戴するのは良くない。
ましてやそれが“盗み”であれば許すまじ行為だと言えるだろう。
新年が明けて半月が過ぎようとしている1月12日夜、タイ国家警察本部のフェンスに設置されていた電飾用電球が盗まれるという事件が発生した。
しかし、犯行が確認されたのは、一般人がその“盗みの様子”を動画で撮影してSNSに投稿したから。
警察は当初、まったく気がつかなかったという。
言ってしまえば、どうということのない事件かもしれないが、思いのほかに盛り上がったのが動画視聴者の“よもやま世論”。
動画を撮った投稿者は、まずコメント欄にこう書いた。
「ダメだよおばさん、蛮勇が過ぎる。だいたいその電球は国家のものだよ」。
それを見た視聴者からは「電気代節約に貢献する国民の鏡」、「自分の税金で買ったという解釈で取り返したかったんだよ」、「最近、なんでも高騰しているからなぁ」などとちょっとシニカルなコメントも。
中には「気づかない方も問題、なんせ国家警察だろ」などという手厳しいものも混ざっていた。
窃盗被害にあった国家警察本部は、同日深夜にパトゥムワン区警察署に被害届を提出。
警察が警察に被害届を出すというのもなんだか妙な感じだが、きっとルールとしてはこういうことになるのだろう。
ところで、当の「電球おばさん」 は盗んだ25個の電球を持って、セントラルワールドからバスに乗ってどこかへ向かったという。
どうやらこの人は、法律には“電球のように”明るくはなかったようだ。