東北部の農場主が水牛の種牛を史上最高値で購入。
タイの品評会を総ナメにしてきた、その気高き水牛とは…
水牛のいる風景といえば、この国の鼓動と共に古き良きタイらしさが伝わってくる。
タイ人と水牛の関係は長く、トラクターなどの耕作機械が普及する以前は、水田を耕していたのは紛れもなく水牛なのだ。
最近は農耕に従事する姿を見かけることは稀になったが、水牛は観賞用や愛玩用の動物として注目を浴びるようになってきている。
そんな世情を表すような典型的な出来事が話題になっているという。
2月25日、東北部マハーサーラーカム県の水牛育成ファーム代表であるソンポン氏が、東部チョンブリー県の鑑賞水牛ファームから雄の水牛を種牛として購入。
その価格はなんと650万Bで、タイの水牛マーケット史上で最高額を記録した。その名は「トンスック(幸福の金)」という水牛。
それだけの値が付くだけあり、背丈が高く、馬にも引けを取らないような美しい毛並みを持ち、威風堂々とした立ち居振る舞いもどこか品格に満ち満ちている。
それもそのはずで、王室主催の全国鑑賞水牛大会での優勝、東北部で開催された有名な子水牛大会での優勝などと、業界ではかなり有名な存在。
全国から購入希望の連絡が後を絶たなかったという。
そんなトンスックに“首ったけ”になってしまったのがソンポン氏。
その姿を一目見た途端に虜となり、1年前から成長を見守り続けて購入を決意した。
購入の際には、まるで結婚式の時の「結納金」のように購入額をすべて現金で用意してトレイに載せ、お嫁さんを迎い入れるための盛大なパレードも開催するという念の入れよう。
一目惚れから1年越しの成就。
どうか、お二人?とも末長く幸せに過ごしてほしい。