首から消えた金のネックレス

夜のアソークで金のネックレスを奪われる事件が発生。
被害者も全く気づかなかったその手口とは…

以前から、BTSアソーク駅周辺にはスリやひったくりが多いことで知られている。残念ながら同じような事件がまた起きてしまった。

3月29日の午後11時45分頃、観光客の男性がスクンビット・ソイ21付近を歩いていると、ニューハーフと思われる人物が抱きついてきたという。ニューハーフは男性の首に手を回し、男性がつけていた金のネックレスをあっという間に外してその場を去っていった。男性はネックレスがなくなったことに気づいたのは犯行の約10分後だったため、後の祭りである。

ところが、ニューハーフにとって予想外のことがおきる。というのもその犯行の一部始終が動画で撮られていたのだ。その動画は被害者の男性がインフルエンサーを気取り、バンコクの紹介を兼ねた自撮りをしていたもの。動画の長さは18秒ほどだが、ニューハーフが誘い文句とともに近づいてきて、なれなれしくハグをしながらネックレスの留め具を巧みに外す様子が映っていた。それにしてもその手口たるや実に見事で、動画を撮りながらモニターしている当人もまったく気づいていない。

被害者の男性が、その動画をインスタグラムやフェイスブックに投稿したことで犯行の様子が世間に流出。動画という証拠もあって、犯人は4月2日にサムットプラカーン県で逮捕された。供述によると、犯人はオンライン賭博などにはまっていてお金が必要だったという。タイ入国のハードルが下がり、待ちに待ったタイ旅行をする人も増えてきそうな昨今。バンコクの夜歩きにはくれぐれも気をつけていただきたい。