手も足も出ない“だるま”のごとく

人気日本料理チェーン「DARUMA SUSHI」が突如閉鎖。
損害1億バーツ以上のバウチャー詐欺容疑事件とは…

詐欺、横領、夜逃げ…巷にあふれる“騙し”の手段には稚拙なものから、「うーん」と思わず唸ってしまうような周到なものまでいろいろある。
サーモンビュッフェが人気で、バンコクを中心に30近くの店舗を展開する人気の日本食料理チェーン「DARUMA SUSHI」で起きたバウチャー詐欺が最近話題になった。

ことの発端は「DARUMA SUSHI」全店が突然閉鎖したことに始まる。
「中央管理サーバが故障した」というのが理由で当初は1日だけの休業だとアナウンスされたが、店は一向に開く気配がない。

公式ウェブサイトも公式Facebookページも閲覧できなくなり、事態はいよいよ怪しくなってきた。
ここの目玉はサーモン食べ放題の電子バウチャーで、それも199Bという“激安プライス”で売れに売れまくっていたという。

一人で何十枚も購入する人が続出し、このバウチャーに数十万Bをつぎ込んで荒稼ぎしようとした転売屋もいた。

ところが、すべては水の泡となってしまいそうな事が…

食材の仕入れや運営を全店舗一人でやっていたタイ人オーナーは、会社のLINEグループから突然退出。
誰も連絡が取れなくなり、16日にはアメリカへ逃亡。

会社は食材サプライヤーへの代金未払いがあり、新たな食材を仕入れられないために営業できなくなった。

店が閉鎖したためバウチャーが使えなくなり、購入者は次々に詐欺被害を訴え始めることに。

ところが、21日なってオーナーが突如帰国してきて逮捕された。

商売繁盛の縁起物とされる“だるま”も、損害金額が1億B超えともなると、さすがに手も足も出ないだろう。

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