大きく深い象の親子愛

子象を守りたい母象と子象を助けたい救出班。
涙なしではいられない感動の救出劇とは…

いつの時代になっても母親の愛は強い。
そんな気持ちを感じさせてくれる愛にあふれた象の親子の話だ。

13日深夜、象の群れがカオヤイ国立公園内のゴルフ場内を移動していた時、1頭の子象が深さ2mほどの穴に落ちてしまうアクシデントが発生。
子象は自力で脱出しようとしたが力尽き、今度は母象が助けようとするが、どうすることもできなかった。

翌朝、市民からの知らせを受けた救出班が現場に駆けつけるが、母象が子を守ろうと吠えながら人々を威嚇していたため、救出班は子象に近づけない。
やむを得ず母象に3発の麻酔弾を撃ち込むも、意識が朦朧とする中、子象がいる穴の上に移動し、子象を守る形で母親は倒れ込んでしまったのだ。

ショベルカーを使ってなんとか母象を退かせたが、子象を救出するには時間がかかるため、子象の救助、母象の監視、そして山から降りてくる可能性がある仲間の象を監視する3班に分かれて救出を開始。

だが事はそう簡単には進まない。

麻酔の量が多すぎたのか、母象の脈が突然弱くなってしまったのだ。
母象の監視班は象に負担をかけないように、心臓マッサージを慎重にしなければならない状況に。

一方、子象救出班はショベルカーを使って救おうとしたがうまくいかず、穴に土を入れて象が自力で登るための土台を作る作戦に変更。

無事に救出された子象は衰弱状態だったが、意識がなく側で倒れていた母親を見るや否や、悲鳴のような鳴き声で母親を呼び続けていた。

母象は自分を呼ぶ声が聞こえたのか、突然起き上がり、何事もなかったかのように子象を連れて山の中へ帰って行ったという。

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