おまわりさんは霊媒師?!

「亡霊に体を乗っ取られた」 と男性が大暴れ。
その現場に現れた、まるで霊媒師のような警察官とは…

タイの人々は、もともとアミニズムという精霊信仰を持ち、古くから森林や大木、土地や建物などに聖霊が宿っていると考えている。それがヒンドゥー教に影響されたことで多様なしきたりなどが生まれ、現代に至っているという。だから、仏教の教えを大切にするとともに、霊媒師などに人生相談などをする熱心な風習が各地にあるのも確かだ。

そんなアミニズムが根底に見え隠れする、タイならではの出来事がチェンライで起きた。17日の深夜、ある男性が自宅で大声を出して家の物を壊したり、家族に暴力を振るうという通報を受け、警察官が現場へ急行。すると男性は「誰かに呪いをかけられた、幽霊に取り憑かれているかもしれない」などと警察官に訴えた。同居する家族によると、男性は精神疾患を患っているという。

すると、現場にいた警察官の一人がおもむろにこう言った。「私は霊媒師だ。今からあなたを除霊する」。そして、暴れようとする男性の頭に手を置き、厄除けのお経を唱え、たまたま持っていたペットボトルの水を聖水だとして、男性の頭にかけたりした。はたで見ているとそれはまるで霊媒ごっこ。ただ、その“なんちゃって除霊”が効果抜群で、男性は徐々に冷静さを取り戻し、しまいには静かに寝てしまったのだ。

というのも、その警察官は子どもの頃に何年か出家した経験を持ち、さまざまなお経を覚えていた。だから、暴れる男性に唱えた厄除けのお経はなんと本物だったとのこと。かつて「奥様は魔女」という大ヒットドラマがあったが、今回は、さながら「おまわりさんは霊媒師」といったところだろうか。

【動画】おまわりさんが男性を鎮める様子

https://www.youtube.com/watch?v=846m1FNI4uo

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