例年を上回る降雨量で、洪水・冠水被害が続く首都バンコク。
そんな中、市民が運命を委ねたタイ版「てるてる坊主」とは…
タイは雨季の真っ只中。
全国的に連日の大雨に見舞われ、洪水や冠水のニュースが絶えることはない。
首都バンコクも例外ではなく、最近5年間で比較した9月初旬の降雨量は凄まじく、大雨の当たり年だった2017年の一日平均60.0mmに対して、今年はなんと81.4mm。
明らかな異常事態で、市民も雨にはいい加減うんざりといったところだろう。
そんなご時世の中、話題になっているのが「タイ版てるてる坊主」だ。
都内在住のある女性がレモングラス、コブミカンの葉、唐辛子などをデリバリーサービスに注文。
その際に「できればレモングラスを1本追加でお願いします。晴れ乞いに使いたいので」とメッセージを加えた。
タイには古くから“バージンの女性がレモングラスの茎と葉を逆さまに地面へ刺すとその日は晴れる”という言い伝えがある。
これはちょうど日本のてるてる坊主のようなもの。
その女性は、この願掛けをするためにレモングラスを追加で頼んだのだ。
さて、彼女が注文した品物が届き、包みを開けてみるとびっくり!追加したレモングラスが、なんと10本以上も入っているではないか。
しかも「バンコクの運命はあなたにかかっている、頑張ってください!」というメッセージまで添えられていた。
これをツイッターに投稿すると案の定、バズってしまう。
「我々の通勤の運命も君にかかっている」、「君こそが今のバンコクの救世主。刺して刺して刺しまくれ!」などと、大雨ならず激励の嵐が吹き荒れた。
当の本人はというと「いやいや、なんだか責任重大すぎるし」と少し困惑気味だが、藁をもすがりたいバンコク市民の気持ちに応えて欲しい。