微笑みの国の幽霊事情

とあるバレーコートでの練習風景を撮った映像。
その中に見え隠れする人形を抱いた幼き子とは…

タイのテレビニュースを見ていると、たまに幽霊のことが報道される。

しかもアプローチはかなり真面目で、 幽霊を見た人へのインタビューやCGを使った現場解説などを交えながら、長いものだと15分近くも放映することも。

それだけ、タイでは心霊・幽霊話が日常的なことのようだ。

最近そんな幽霊ネタの動画がTikTokに投稿され、大きな話題となっている。

それは、とあるバレーコートでの出来事。

幼児センターの先生たちがバレーボールを楽しむ映像の中に、時々小さな人影が写り込んでいる。

それは微動だにしない幼い女の子。

彼女はコート脇の壁の上に無表情で座り、胸に髪の長い人形を抱いているのだ。

投稿された動画には「みんなにも僕と同じものが見えていますか?」という思わせぶりなキャプションが付き、なんと一晩で300万回も再生されたという。

話には枝葉がつきものだが、女の子が座っていたのは隣の寺院の壁で、その向こうには朽ちた墓地があるという噂まで広がった。

これだけ話題になるとテレビニュースも食いつくわけで、記者が現場を訪れて取材を敢行。インタビューされた幼児センターの先生によると、幽霊と間違われたのはムックダーちゃん(9歳)。

いつも人形を抱っこしている子で、彼女が座っていた壁は寺院のものではなく、壁の向こうにあるのも墓地ではなく古ぼけた民家だという。

そして、幽霊にされてしまったムックダーちゃんは、誤解を解くために「自分は幽霊ではありませんよ」という動画をTikTokに投稿したとのこと。

何かとお騒がせな微笑みの国の幽霊事情。

今回は可愛らしいオチがついたようだ。

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