ロイクラトンの祭りが終わった後の寺院にあるプール。
そこに浮かぶ泥人形が載せられた怪しいクラトンとは…
コロナ感染拡大防止の規制解除が進み、今年のロイクラトン祭りが各地で行われた。
バンコクでも公園の池や川辺にクラトンを浮かべる光景が戻り、満月と皆既月食が重なるという偶然もあり、多くの人々がロマンチックな夕べを過ごしたことだろう。
そんなロイクラトン祭りにまつわる奇妙な出来事が話題になっている。
祭りの翌日、北部ペッチャブーン県のとある村にある寺院の池に、風変わりなクラトンが浮いているのが見つかった。
それは、発泡スチロールの土台に2個の泥人形が載せられたもの。
泥人形にはそれぞれ線香が刺さっていて、人形の下にはジェファーマー警察官とスナンタポン村長の名が書かれた紙が敷かれ、口には1バーツ硬貨が差し込まれていた。
さらに、土台には「みんな、死すべし」と書かれていたのだ。
この写真がFacebookに投稿されると、さっそくニュース番組の記者が現地を取材。
記者も現場に居合わせた人たちも「これは黒魔術だ」と信じて、怪しいクラトンを触ろうとしなかった。
しかし、黒魔術研究の大家によるとそのクラトンは黒魔術師が作ったものではなく、普通の人が誰かを憎んで黒魔術を真似て作ったとのこと。
皆既月食の日に呪いをかけるのは迷信らしい。
クラトンに添えられた紙に自分の名前を書かれた村長が調べたところ、それを作った人物は麻薬で精神疾患を患っている人なので気にしていないようだ。
その人物が麻薬犯として逮捕された際に警察官から暴力を受け、それを村長が無視したことが“なんちゃって黒魔術”に及んだ原因。
いろいろ事情はあるだろうが、ロイクラトンに泥を塗るのはよろしくない。